富士フイルム/「FUJIFILM DR CALNEO Flow(カルネオ フロー)C12」新発売
富士フイルムは、X線を読み取るセンサーパネルに薄型フィルムのTFT基板(以下、フレキシブルTFT)を採用し、当社画像読取技術ISS※1方式を組み合わせて高画質・低線量を追求したデジタルX線画像診断装置(以下、カセッテDR)「CALNEO Flow(カルネオ フロー)」シリーズから、小児撮影などに適した小型サイズの「FUJIFILM DR CALNEO Flow C12」を富士フイルムメディカルを通じて5月13日に発売する。なお、4月16日から18日までパシフィコ横浜(神奈川県横浜市)で開催される「2021国際医用画像総合展(ITEM2021)」に本製品を出展する。
「CALNEO Flow」シリーズは、最新のスマートフォンやタブレットなどに使用されているフレキシブルTFTを採用したカセッテDR。蛍光体に、温度や湿度などの環境変化に強いGOS(ガドリニウムオキサイドサルファ)とX線エネルギーの変換効率が高いCsI(ヨウ化セシウム)を採用した2種類をラインアップし、さまざまなX線撮影現場で好評を得ている。特にCsIを採用したラインアップは、X線が入射するセンサーパネルの表面から光信号を効率良く読み取る当社ISS方式とフレキシブルTFTの組み合わせにより、X線変換効率(DQE※2)が従来機※3から4ポイントアップの58%(1Lp/mm・1mR※4)を達成し、さらなる低線量撮影を可能としている。
今回発売する「CALNEO Flow C12」はX線変換効率が高いCsI(ヨウ化セシウム)の蛍光体を採用しており、低線量撮影が望まれる小児撮影などに適している。また、四切(10×12インチ)サイズと小型のため、狭い保育器の中での新生児のX線撮影や、整形領域での四肢や頭部などの撮影においても取り回しが容易である。
カセッテ側面はラウンド形状で、カセッテを持ち上げる際に指がかかりやすく、撮影時に患者とベッド間の挿入性の向上にも寄与するシェル型フレームを採用している。さらに、高い抗菌性能と持続性を合わせ持つ当社の抗菌コート技術「Hydro Ag(ハイドロエージー)」※5によりカセッテDRの全面をコーティング。銀系抗菌剤を含有した超親水性膜により、膜表面に付着した汚れも落としやすく、清潔で衛生的に使用できる。
※1 Irradiation Side Samplingの略。従来型のFPDと反対側のX線照射面側にセンサーを配置し、X線の照射面側よりX線から変換された光信号を読み取る当社方式。パネルの蛍光体層でX線を光信号へ変換するが蛍光体にはGOS(ガドリニウムオキサイドサルファ)とCsI(ヨウ化セシウム)がある。
※2 Detective Quantum Efficiencyの略。X線情報を検出システムがどの程度無駄なく捕捉して画像に役立たせているかの尺度。DQEが高いほど高画質な画像が得られ、低線量化が可能となる。
※3 「CALNEO Smart」のCsI蛍光体を用いたラインアップ。
※4 照射線量1mRでの空間周波数の単位。
※5 当社が開発した抗菌コート技術。従来の銀系抗菌剤を使った抗菌コートに比べて約100倍の抗菌性能を実現。
問い合わせ先=富士フイルムメディカル 営業本部 マーケティング部
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