キヤノンメディカルシステムズ/3テスラMRI装置
キヤノンメディカルシステムズは、AI(ディープラーニング技術)を用いて設計したノイズ除去再構成技術「Advanced intelligent Clear-IQ Engine (AiCE) 」を搭載した3テスラMRI装置「Vantage Centurian」(ヴァンテージ センチュリアン)の国内販売を7月1日より開始した。同製品は、「AiCE」に加え、傾斜磁場性能を強化したハイエンドクラスの3テスラMRI装置。新しい圧縮センシング応用技術「Compressed SPEEDER」をはじめとする撮像の高速化技術を搭載し、高画質化と高速化をこれまでにない高い次元で両立。日常検査において、高磁場MRIのような高分解能の画像診断が可能になり、高い臨床的価値を提供するとともに、検査時間の短縮化により患者の検査負担を軽減、さらに高いスループットを実現し病院経営にも貢献する。
<特長>
▽高画質を実現する傾斜磁場コイル
新たに開発した傾斜磁場コイルは、その高い傾斜磁場強度によって、特に脳神経領域で多用される拡散強調画像の大幅な画質向上を提供。また、撮像条件設定の自由度が向上することでワークフローの改善、体動などの動きの影響を低減し、さらに、ハイパワーでありながら、画質の低下につながる発熱量や渦電流を大幅に低減するなど、安定した高画質を提供する。
▽高精細を実現するノイズ除去再構成技術「Advanced intelligent Clear-IQ Engine (AiCE)」
「AiCE」は、分解能を維持したままノイズを選択的に除去することができる次世代再構成技術。ディープラーニングによって、ノイズの多い画像とノイズの少ない画像との関係性を予め解析しモデル化し、新たに得られた画像からノイズ成分のみを選択的に除去することが可能である。これにより、高分解能画像の短時間収集が可能となり、限られた臨床検査の時間内でより高精細な画像を提供できるようになる。
▽画質劣化を最小限に抑える高速撮像技術「Compressed SPEEDER」
新たに搭載した「Compressed SPEEDER」は、パラレルイメージング法と圧縮センシング法を組み合わせた高速撮像法。従来の圧縮センシング法の課題であった、2D撮像下の画質劣化を抑え、高速化を可能にする。