シーメンスヘルスケア/3テスラMRI「MAGNETOM Lumina」と1.5テスラMRI「MAGNETOM Altea」を同時発売
シーメンスヘルスケアは、被検者の生理学的な特性によらず安定して高画質画像を得られるBioMatrix Technologyを搭載した新型3T(テスラ) MRI 「MAGNETOM Lumina(マグネトム ルミナ)」と1.5T MRI 「MAGNETOM Altea(マグネトム アルティア)」2機種の販売を2019年3月12日より開始する。
高齢化の進展に伴い、MRI検査のニーズは質・量ともにさらに増加する傾向にある。経済協力開発機構(OECD) の調査*1 では、日本における人口100万人あたりのMRI台数は51.7台と世界1位となっている。しかし現状では、医療機関におけるMRI検査の予約待ち日数は地域や時期によっては1週間から10日を超えることもあり、必要とされる検査数に対して実施率が追いついていないことから、MRI検査には今まで以上に高い生産性が求められている。一方で、MRI検査を必要とする被検者は年齢、性別、体型など幅広く、生理学的な特性によらず安定して高品質な画像が得られることは、近年注目されている個別化医療の実現のために極めて重要となっている。今回発売するMRI装置2機種は、再現性と生産性を追求する2つのコアテクノロジーを搭載し、高品質な検査を安定して効率良く提供することを可能にする。
■MAGNETOM Lumina、MAGNETOM Alteaの特長
高い再現性を追求
ハイエンド3T「MAGNETOM Vida」から継承した技術コンセプトBioMatrix Technologyは、性別、年齢、体型、症状など被検者の特性によらず、再現性の高いハイクオリティな画像を安定的に提供し、全ての被検者に質の高いMRI検査をもたらす。
BioMatrix Sensors(バイオマトリックス センサー)
これまで必要だった呼吸ベルトや呼吸センサーのセッティング、ナビゲーターエコーの設定などの作業は必要ない。被検者が寝台に寝るだけで、装置に内蔵された呼吸センサーが自動的に呼吸状態をモニタリングし、呼吸同期撮像への応用も可能となる。
BioMatrix Coilshim(バイオマトリックス コイルシム)
局所的な磁場の乱れを高精度に補正することを目的に、頭頚部用コイルに専用のシムコイルを内蔵した。複雑な形状のため、安定した脂肪抑制が難しい頭頚部検査においてもより良い脂肪抑制効果を安定して実現し、再現性の高いハイクオリティな画像を提供する。
高い生産性を追求
Turbo Suiteによる撮像スピードの高速化とBioMatrix Technologyによる検査ワークフローの改善で、MRI検査の生産性向上に貢献する。他の画像診断と比べて検査時間が長いことから、長時間の体位保持が困難な症状の患者や、高齢者、小児など、これまでMRI検査を控えていた被検者に対しても適応が広がる。より多くの被検者に負担の少ないMRI検査を提供すると同時に、投資収益率の改善により病院経営を強力にサポートする。
Turbo Suite(ターボ スイート)
さまざまな検査部位や臨床ニーズに適した高速撮像方法を、総合的に組み合わせて使用できるように設計された高速撮像パッケージ。これまでも高い評価を得ていたパラレルイメージングをはじめ、SMS (Simultaneous Multi-Slice)やCS (Compressed Sensing) など、特性の異なる高速撮像技術を有機的に高い次元で組み合わせた。検査部位や検査目的に応じて2D撮像・3D撮像どちらにも適応可能で、ルーチン検査全般の撮像時間短縮を実現した。たとえば、膝関節のMRI検査では45~50%*2の時間短縮が可能になる。
BioMatrix Select&Go(バイオマトリックス セレクト&ゴー)
MRI装置のガントリに搭載されているタッチパネルでは高精度に設計された被検者の体型モデルを採用した。検査に必要な情報を簡単に確認し、ワンタッチで撮像目的部位へのポジショニングが可能となる。ポジショニングにかかる時間を30%*2短縮し、スループットを向上させた。また、タッチパネルの搭載により従来よりも被検者のそばで行う操作が増え、安心感のある検査につながる。
*1: OECD Health at a Glance 2014
*2: 自社比
問い合わせ先=シーメンスヘルスケア コミュニケーション部
TEL: 03-3493-5233