EIZO/医用画像表示モニター
EIZOは、医用画像表示モニター「RadiForce GX550(21.3型モノクロ液晶モニター)」のアンチグレア(AG)モデル「GX550t」と、アンチリフレクション(AR)コーティングモデル「GX550-AR」を発売した。
同製品は、病院内で患者のマンモグラフィ(乳房X線)や、ブレストトモシンセシス(乳房トモシンセシス)の検査画像を細部まで鮮明にする5メガピクセル(524万画素)解像度のモノクロモニターGX540の後継機種で、現行のGX540よりもさらに高い表示性能と使いやすさを追求している。
<特長>
▽アンチグレア(AG)モデルのGX550は、モニターの表面を凹凸に加工して外光を分散させるアンチグレア(AG)と呼ばれる表面処理を用いている。照明等の画面への映り込みを大幅に少なくするため、照明の明るい部屋での利用に適している
▽アンチリフレクション(AR)コーティングモデルのGX550-ARは、入射光と反射光の干渉(差し引き)を利用して反射を低減するアンチリフレクション(AR)コーティング表面処理を用いている。AG処理の凹凸による拡散反射がなく、バックライトの光もそのまま通すため、映り込みを抑えながらも黒が白っぽく見えることを防ぎ、鮮明な画像を表示する
▽同社独自の技術を活かした「Sharpness Recovery(鮮鋭度補正)機能」を搭載。医用モニターの運用輝度を長期間安定して維持する方法として、画面の高輝度化があるが、高輝度を達成するために液晶パネル上の画素の開口率を上げると、鮮鋭度が低下するという画像がぼやける弊害が生まれる。Sharpness Recovery機能は、画像をぼやけさせることなく現行機種と同等の鮮鋭度を保ちながら高輝度化を実現し、長期にわたり安定した性能を発揮する
▽デザインを一新し、読影作業に集中しやすいようにベゼル(画面の外枠)部分には黒色を、側面には清潔感と軽量感を演出する白色を環状に配している。さらに角を丸くすることにより、患者の心理的不安を和らげ安心感を与える効果を狙っている。外形寸法も、現行機種より横21mm、縦36mm、奥行き45.5mmのスリム化を実現したことにより、空間占有率が約28%削減され、デスク上に十分な作業スペースを確保することができる。モニターの額縁幅も、5メガピクセルモニターとして業界初となる13.5mmを実現。モニター2台による画像比較時の目線移動をスムーズにし、作業に集中しやすい環境作りを推進する
▽同社は、米国食品医薬品局(FDA)よりGX550を米国内でデジタルマンモグラフィ、およびデジタルブレストトモシンセシス用途として販売する許可を取得している。デジタルブレストトモシンセシスは、乳がんの早期検出のために乳房を撮影する方法の1つで、従来からのデジタルマンモグラフィが二次元(2D)撮影方法であるのに対して、乳房を多方向からの断層画像で捉える三次元(3D)撮影方法。マンモグラフィと組み合わせて診断することにより、乳がんの初期症状である微細な石灰化の有無や位置が把握しやすくなると期待されている
※問い合わせ先=EIZO 営業1部メディカル課 TEL 03・5764・3404