ニコン/医療用デジタルイメージングマイクロスコープ「ECLIPSE Ui Ver 1.3」アップデート提供開始(24.10.1)
ニコンは、デジタルイメージングマイクロスコープ「ECLIPSE Ui(エクリプス ユーアイ)」のソフトウェアアップデートとなるバージョン 1.3 を 2024 年 10 月 1 日より順次提供開始する。今後販売される ECLIPSE Ui には、すべてこの最新バージョンのソフトウェアが搭載される。医療機器である ECLIPSE Ui は、接眼レンズを排除したユニークなデザインと、ネットワーク経由での遠隔地からの操作・閲覧が可能な機能により、病理診断のワークフロー改善に貢献してきた。今回のアップデートでは、「全体像表示と表示画像のズーム機能」や「自動巡回撮影機能」といったデジタル技術を活用した機能が新たに追加され、医師による病理診断のさらなる効率化に寄与する。病理医の業務改善をサポートし、医療現場における DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進に貢献する。
主なアップデートの特長
1. 高画質な全体像表示とデジタルズーム機能により、病変部位に素早くアクセス
新たに搭載されたズーム機能により、これまでと比較して 3 倍以上の高画質で標本の全体像を表示し、気になるポイントをマウス操作で迅速にズームして表示することが可能。スムーズな操作性と高精細な画像表示を両立させることで、観察者は標本の位置や細胞分布などを素早く確認でき、細部観察までの時間短縮にも貢献する。
2. 自動位置合わせと巡回撮影で染色標本の比較観察をサポートし、診断の効率化に貢献
複数の染色法を用いた標本の比較観察を効率化するために、アライメントモードに自動巡回撮影機能を追加した。アライメントモードでは、表示する二つの標本は自動で位置合わせされ、ワンクリックで目的の観察点へ移動させることができる。さらに、観察条件(レンズ倍率、フォーカスなど)が登録・保存できるため、新たに追加された本機能を用いることで、二つの標本の同一観察点を自動で巡回撮影する。これにより、標本間の見え方の差異を最小限に抑えることができるため、比較観察の準備作業が簡略化され、診断の効率化をサポートする。
3. オートフォーカスの高速化と標本画像の角度調整により、業務効率化を支援
AF の速度が従来と比較して 1.5 倍以上速くなり、AF ボタンをクリックしてから高速でピントが合わせられるため作業時間短縮に貢献する。また、ミクロ撮像した画像を 90 度単位で回転表示できる機能を搭載した。これにより、従来の顕微鏡と同様に観察中の標本の向きを変えられるため、標本の見やすさが向上し、病理診断時の注目箇所の見逃し防止に寄与する。
問い合わせ=ニコン ヘルスケア事業部
ニコンヘルスケア生物顕微鏡製品・サービス情報サイト
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