フィリップス・ジャパン/See beyond to a new perspective on patient care

フィリップス・ジャパン/See beyond to a new perspective on patient care

https://www.philips.co.jp/healthcare

 フィリップス・ジャパンは、「See beyond to a new perspective on patient care~つながることで、新しい価値を創造し、確実性の高い医療へ~」をテーマに、「アウトカムの向上」、「医療従事者の負担低減」、「患者満足度の向上」を実現するための製品群やソリューションを展示。ブースは、MR、CT、超音波診断装置、ヘルスケアIT、Image Guided Therapyの各エリアを設ける構成とした。

●【新製品】MR装置「MR7700」
先日、薬事承認を取得したばかりの3.0T MR装置「MR7700」の実機を展示。「MR7700」は、プロトン(水素原子)以外の多核種(Multi Nuclei: MN。23Na、31Pなど)から画像化を行うための研究機で、従前は日本では入手が難しかったそれらの撮像用コイルやシーケンスを全てカバーした形で本邦の研究機関向けに提供する(多核種用のコイルは薬事申請中)。展示装置はMR In-boreソリューションを装着しており、実際の検査ではそのスクリーンに検査の残り時間や息止めのタイミングなどが表示される。なお、「MR7700」は前述したように研究用装置であるが、臨床用としても使用可能。日本においては既に数台を受注しているという。
MRエリアでは、「MR5300」に採用する次世代高速イメージング「SmartSpeed」も紹介していた。「SmartSpeed」特長の1つとして、今まで圧縮センシング法技術のCompressed SENSEで対応していた撮像を全てAIでデノイジングし、画質を向上させられる点が挙げられる。従来のパラレルイメージングに比べてさらなる高速化と高画質化を果たしたアプリケーションである。また、「SmartSpeed AI」は最大設定倍速32倍の能力を有しており、これによりルーチン撮像の高速化に寄与。最大分解能2048マトリクスの適応範囲が検査の97%をカバーする点も、「SmartSpeedの特長となる。
MRエリアではほかにも、「MR5300」などに採用されている「Breezeコイル」を披露。軽量性と柔軟性、コイル間の組み合わせの自由度に富んだ「Breezeコイル」は、検査部位への高い密着性を確保し、さらにCompressed SENSEの利用を可能とし、イメージクオリティを損なうことなく撮像時間短縮や空間分解能の向上を図っている。

●2層検出器CT装置「Spectral CT 7500」
CTエリアでは、「Spectral CT 7500」の実機を展示し、同装置に採用するAIカメラのデモを行っていた。「Spectral CT 7500」は、ガントリーのボア径が従来装置の70cmから80cmに広がり、検査寝台は車椅子の高さに該当する43cmまで下げることができる。また、AI画像再構成技術を用いた心臓専用の再構成アルゴリズムを搭載。新たに100KVPの撮影をした場合でも、スペクトラルイメージングが可能になった。ブースでは、担当者が日常臨床の症例をワークステーションを用いて紹介していた。

●CT装置「Incisive CT」
「Incisive CT」は実機を展示せず、AI技術を用いてCT検査のワークフローを改善する「CT Smart Workflow」を紹介。ブースのVirtual gantryコーナーでは操作室を再現し、AIカメラを用いた検査環境が体験できた。

●【新製品】超音波診断装置「Compact5000」
超音波診断装置エリアでは、本年4月12日に発表されたばかりの「Compact5000」(販売開始は5月1日)が来場者の注目を集めていた。「Compact5000」はノート型システムでありながら上位機種の「EPIQ」「Affiniti」シリーズと統合されたアーキテクチャを有し、インターフェイスやタッチスクリーン、アプリケーションが共通となっている。いわば「EPIQ」「Affiniti」からコントロールパネルを取り外したような形の装置構成であり、ワークフローが統一されているが故、これらの装置のユーザー施設であればほぼとトレーニングなしで操作が可能となる。さらに21本のトランスジューサを「EPIQ」「Affiniti」と共有し、さまざまな部位の検査に対応できる点も特長として挙げられる。なお、「Compact5000」を載せる専用カートはオプション設定で、バッテリー内蔵により電源供給なしで最長2.5時間のスキャンが可能である。
超音波診断装置エリアでは他に、ポータブル超音波診断装置「Lumify」を活用した医療現場と専門医をつなぐリアルタイムの遠隔コミュニケーションツール「Reacts」を、実際に体験できるコーナーも設置していた。

●ヘルスケアIT等
ヘルスケアITエリアでは、医用画像管理システム「Vue PACS」、マルチモダリティ解析ワークステーション「IntelliSpace Portal」などのソリューションを展示紹介。Vue PACSのコーナーでは、Automatic RegistrationやDisplay Protocolなどの読影効率を向上させる機能に加え、MPR表示・3D解析などが体験できた。また、IntelliSpace Portalのコーナーでは、MRアプリケーションの1つであるLV&RV Functionにより、内腔や外腔の自動トレースをAIで正確かつ高速に実現できる様子が確認できた。なお、Image Guided Therapyエリアには今回、血管撮影装置「Azurion」の実機が未展示で、シミュレータや関連するワークステーションなどにより来場者に応対していた。


 


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