エレクタ/栃木県立がんセンターで、高精度放射線治療装置 「Elekta Harmony」による日本初の治療が開始
エレクタ(本社:東京都港区)は、栃木県立がんセンター(栃木県宇都宮市)において、最新高精度放射線治療装置「Elekta Harmony(エレクタハーモニー)」による日本初治療が4 月5 日に開始されたことを発表した。国内初となるこの日には、70 代(男性)の直腸がんに対する治療が行われた。
本機では放射線治療装置として当社初となる顔照合機能を搭載し、患者間違えをシステムによって低減する。患者が治療室へ入る際に顔照合を実施し、正しい情報がElekta Harmonyのガントリ中央にあるHub (ハブ)Information Panel に即座に表示される。また、リニアック(直線加速器)として初めて治療に必要なアクセサリ類の照合機能を搭載している。治療中に患者の動きを抑制する固定具や治具など、今までデジタル制御が困難であった物品についても照合確認を実施できる。これらのアクセサリ類の確認は、今まで目視や指差しなどで行われてきたが、顔照合機能やアクセサリ照合機能を備えたElekta Harmonyでは、安全かつ効率的に照射準備を実施できる。
さらに、Elekta Harmony では、腫瘍位置を確認して位置照合を行うIGRT によって、より正確な治療が実現できる。放射線治療計画装置「Monaco(モナコ)」を組み合わせることで、照射直前の腫瘍位置に合わせて再度治療計画を立案することが可能になる。今までは、高精度放射線治療計画には数日かかったが、Monaco を用いることで、10 分程度で再治療計画を立てたり、即時適応放射線治療が行える。
日本初治療にあたった、栃木県立がんセンター 放射線治療科 科長 井上 浩一氏は次のように述べた。「放射線治療では、患者認証はもちろんですが、それに加えて治療で使用する多数のアクセサリ類の認証を行っています。これまでも、これからもこの認証を落ち度なく進めていくことには変わりありませんが、Harmony の照合による支援があることによって、作業に従事するスタッフの心理的負荷が大きく軽減されます。しかも、この機能が治療装置に装備されているため、障壁なく治療システム構築を進めることができるのも、大変有意義だと感じています。」
また、エレクタ代表取締役社長 木村元彦氏はElekta Harmony の初治療に対して、次のように述べた。「Elekta Harmony は患者ケア向上と効率的な運用に目を向けて設計され、生産性、多様性、精度いずれにおいても、バランスの取れた最新のリニアックです。この度、日本国内第一号機として栃木県立がんセンターに導入されたElekta Harmony が患者さんの治療に貢献し、県内のがん治療の発展に寄与することを願っています。」
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