富士フイルムメディカル/AIプラットフォーム「SYNAPSE SAI viewer Ver2.2」提供開始

 富士フイルムメディカル(本社:東京都港区)は、医師の画像診断ワークフローを支援する当社のAIプラットフォーム「SYNAPSE SAI viewer(シナプス サイ ビューワ)」(*1)の新バージョンとなる「SYNAPSE SAI viewer Ver2.2」をリリースする。当社は、4月14日~16日にパシフィコ横浜(神奈川県横浜市)で開催される「2023国際医用画像総合展(ITEM2023)」に本製品を出展する。

 2019年に発売を開始した放射線科向け読影ビューワ「SYNAPSE SAI viewer」は、AI技術(*2)を用いて医師の読影業務の効率化を図るビューワとして、肺結節検出プログラム(*3)や肋骨骨折検出プログラム(*4)等を中心とした読影支援機能を搭載してきた。最新バージョンでは、臓器認識/SAIフィルタにおいて対象臓器の拡大と非造影画像への対応を行った。主な機能は以下の通り。

(1)臓器認識/SAIフィルタの対象臓器の拡大と非造影画像への対応
臓器認識/SAIフィルタについて、対象臓器の拡大と非造影画像への対応を行った。
胸部CT画像から大きめの縦隔/腋窩リンパ節を抽出するリンパ節抽出機能は非造影画像に対応した。腎臓領域は、非造影画像からも、周辺組織と比較して高吸収/低吸収な領域を強調表示するSAIフィルタに対応した。さらに、今回新たに脾臓についてもSAIフィルタに対応した。本機能と所見文候補作成機能を合わせることで、関心領域の場所や大きさなどの計測値情報を自動入力できるため、医師のレポーティングの負荷を軽減する。

(2)腹部大動脈の最大短径自動計測
腹部CT画像から、大動脈の短径が最大となるスライスを求め計測する最大短径自動計測機能を搭載した。腹部大動脈瘤の診断の診断指標に用いられる最大短径をワンクリックで確認することができる。

(3)胸部 Virtual Thin Slice
スライス厚2.0-8.0mmの胸部CT画像から仮想的なThinスライスを生成する。従来のVirtual Thin Sliceを胸部向けに改良し、肺野内の関心領域の視認性向上が期待される。

*1 SYNAPSE SAI viewerは以下の医療機器を含む製品の総称。
SYNAPSE SAI viewer用 画像表示プログラム 販売名:画像診断ワークステーション用プログラム FS-V686型 
SYNAPSE SAI viewer用 肺結節検出プログラム 販売名:肺結節検出プログラムFS-AI688型 
SYNAPSE SAI viewer用 画像処理プログラム 販売名:画像処理プログラム FS-AI683型 
SYNAPSE SAI viewer用 肋骨骨折検出プログラム 販売名:肋骨骨折検出プログラム FS-AI691型 
*2 AI技術のひとつであるディープラーニングを設計に用いた。導入後に自動的にシステムの性能や精度が変化することはない。
*3 SYNAPSE SAI viewer用 肺結節検出プログラム 販売名:肺結節検出プログラムFS-AI688型 
*4 SYNAPSE SAI viewer用 肋骨骨折検出プログラム 販売名:肋骨骨折検出プログラム FS-AI691型 

問い合わせ先=富士フイルムメディカル マーケティング部
TEL:03-6419-8033


その他の記事

BARCO /プリメディアカンファレンス 32MPディスプレイ他、新製品がITEMに登場(25.4.21)

 BARCO(バルコ)は、3月17日、東京本社(東京・大田区)でITEM2025に先駆け、同イベントに展示する新製品の発表会を開催した。  冒頭、加藤浩典社長が、「昨年90周年を迎え、映画用プロジェクターでは世界の6割、ワイヤレス会議システムでもトップシェアを誇る。ヘルスケア分野でも80万台以上の医用ディスプレイが使わ…

キヤノンメディカルシステムズ/CT国内導入50年の節目の年に新製品を発売(25.4.21)

 キヤノンメディカルシステムズは、4月2日、キヤノンマーケティングジャパン Sタワー(東京・港区)でメディア向けの説明会「CT国内導入50年/ITEM開催についてのラウンドテーブル」を開催した。  はじめに同社CT事業部長の杉原直樹氏が挨拶し、「今年は国内でCTが導入されて50年という節目の年に当たる。ITEM2025(国…

シーメンスヘルスケア/放射線医学の最新トレンドとシーメンスの最新技術を紹介(25.4.21)

 シーメンスヘルスケアは、3月26日、同社本社(東京・品川区)で「次世代医療の到来:放射線医学における最新トレンドと、シーメンスヘルスケアの技術的強み」と題したメディア向けラウンドテーブルを開催した。  冒頭、同社代表取締役社長の櫻井悟郎氏が「当社の事業概要とイノベーションの取り組みについて」と題して…

フィリップス・ジャパン/日欧の放射線科医が現在の医療における課題を討論(25.4.21)

 フィリップス・ジャパンは、3月19日、同社本社(東京・港区)にて、「日本の医療が抱える課題、その解決策としてのAIやDXの活用の進展と課題」と題したプレスセミナーを開催した。 冒頭、プレシジョン ダイアグノシス事業部長の門原 寛氏が登壇し、国内の医療機関における放射線科の課題と、その課題解決に向けたAI技術…

JIRA/今年度の活動基本方針を発表─装置買替長期化を懸念(25.4.21)

 日本画像医療システム工業会(以下JIRA)は、4月11日、2025国際医用画像総合展(ITEM 2025)会場にて、毎年恒例の活動基本方針に関する記者会見を行い、「2025年度JIRA活動方針」を中心に瀧口登志夫会長は以下のように述べた。  冒頭、医療機器産業を取り巻く環境の変化について「昨今の世界情勢、社会、経済環境の変…

JRC2025/“Radiology for Everyone”─産・学が放射線治療の可能性を探る(25.4.21)

 毎春恒例のJRC2025(理事長:青木茂樹氏/順大)が4月10~13日の4日間、パシフィコ横浜(西区)で開催された。  同イベントは、第84回日本医学放射線学会総会(会長:高瀬 圭氏/東北大)、第81回日本放射線技術学会総会学術大会(大会長:岩永秀幸氏/東大病院)、第129回日本医学物理学会学術大会(大会長:磯辺智範…

島津製作所/臨床向けトータルソリューション提供へ 欧州グループ会社2社の統合で分析計測の試薬事業を強化(25.4.3)

 島津製作所は、2025年4月1日に島津グループの試薬会社であるAlsachim SAS(フランス、略称ALC)を存続会社として同じくグループ会社のBiomaneo SAS(フランス、略称BMO)を吸収合併して、社名をShimadzu Chemistry and Diagnostics SAS(フランス、略称SCHD)に変更した。ALCは液体クロマトグラフ質量分析計(LC-MS)用…

AMDD/「経済財政運営と改革の基本方針2025」に向けた提言を提出(25.3.26)

 一般社団法人米国医療機器・IVD工業会(AMDD:American Medical Devices and Diagnostics Manufacturers’ Association、所在地:東京都港区)は、イノベーションを推進し、質の高い医療を提供し続けるために官民一体となって取り組むことを目指して、本年度の「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」に向けて以…

【大阪ヘルスケアパビリオン】3/23(日)内覧会・開館式を開催(25.3.24)

2025大阪・関西万博「大阪ヘルスケアパビリオン」内覧会と開館式を、2025年3月23日(日)、大阪夢洲(ゆめしま) にて開催した。 内覧会では、パビリオンの目玉コンテンツである「リボーン体験ルート(健康データをもとに生成された25年後の自分(アバター)とミライのヘルスケアや都市生活を体験)」をはじめ、中小企業や…

HITO病院とNTT Com/テレビを活用した訪問看護のオンコール業務効率化の実証を開始(25.3.10)

 社会医療法人石川記念会HITO病院(以下 HITO病院)とNTTコミュニケーションズ(以下 NTT Com)は、高齢者が慣れ親しんでいる自宅のテレビを活用した訪問看護のオンコール業務効率化に関する実証(以下 本実証)を2025年3月より開始する。本実証では、チカクが開発し、NTTドコモが提供するビデオ通話サービス「ちかく」を活用し…

長崎大学/NECのAIを用いて実施する重症熱性血小板減少症候群(SFTS)ワクチンの研究開発に、CEPIによる資金拠出が決定(25.3.10)

 長崎大学感染症研究出島特区は、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)ワクチンの研究開発に向けて、感染症流行対策イノベーション連合(CEPI: Coalition for Epidemic Preparedness Innovations)から研究開発支援を受けることが決定した。CEPIからの資金拠出は最大7億5千万円であり、長崎大学が保有する知的財産であるワクチン…

島津製作所/世界初、小型化に成功した光格子時計を発売開始(25.3.6)

 島津製作所は、3月5日に18桁精度に相当するストロンチウム光格子時計「Aether clock OC 020」(イーサクロック、以下、本製品)の受注を開始した。光格子時計は原子時計の一種で、現在の「秒」の定義の基準となっているセシウム原子時計に対して100倍以上の精度を実現する。18桁精度は100億年に1秒の誤差に相当し、光格…

保健医療福祉情報システム工業会/創立30周年記念講演会・賀詞交換会を開催(25.2.21)

 一般社団法人保健医療福祉情報システム工業会(以下、JAHIS)は、1月22日、東京會舘(東京・千代田区)で、昨年4月に迎えた創立30周年を記念し、特別講演会と賀詞交換会を行った。  第1部の冒頭、総務会長の下山赤城氏は、「1994年の発足当初172社だった会員が現在386社に増えた。この30年で大きく変化した情報化社会…

2025年日本国際博覧会大阪パビリオン/大阪ヘルスケアパビリオンでの体験をより豊かにするアプリ 2025年2月13日(木)より提供開始(25.2.13)

 公益社団法人2025年日本国際博覧会大阪パビリオンは、2025大阪・関西万博の開幕2ヶ月前にあたる2025年2月13日(木)より、パビリオンの展示体験をより楽しめるスマートフォンアプリ「大阪ヘルスケアパビリオン公式アプリ」をリリース。 ダウンロードURL: 【iOS】 https://apps.apple.com/jp/app/id6670754800 【A…

アライドテレシス/安定性と信頼性の高い無線LAN環境を提供、JMSの輸液ポンプとの安定運用を実証(25.2.13)

 アライドテレシス(本社 東京都品川区)は、ジェイ・エム・エス(本社 広島県広島市)の協力のもと、同社製Wi-Fi 6対応無線LANアクセスポイト「AT-TQ6702 GEN2」と病院向けの輸液ポンプ「キュアセンス®IP-100」と「キュアセンス®輸液ポンプI P-100外部連携用通信ソフト」の接続検証を実施した。  ジェイ…

TOPへ