島津製作所/川崎の特区にR&Dの新拠点Shimadzu TIPを開設
島津製作所は、1月16日、分析計測部門の新拠点「Shimadzu Tokyo Innovation Plaza(Shimadzu TIP)」を、神奈川県川崎市の殿町国際戦略拠点「キングスカイフロント」に開設し、同日、開所記念式典を開催した。
冒頭、同社代表取締役社長の山本靖則氏が挨拶に立ち、まず同社の歴史、事業概要等を説明。その中で2022年3月期の売上は4,282億円、その内訳は計測機器65%、医用機器16%、産業機器13%、航空機器5%であり、地域別では国内47%、中国19%、米国13%、欧州8%であることを解説。次いで、Shimadzu TIPの役割、位置づけについては次のように述べた。「当社の製品開発体制は、大きく①基盤技術研究、②製品・サービス開発、③応用技術/アプリケーション技術開発からなるが、③では、製品を作るのだけでは得られない顧客が真に必要とするデータの取得法を顧客と共に開発する必要がある。今まで、本社、米国、中国、ドイツ、シンガポールにもあったが、Shimadzu TIPは世界で最も大きい施設になる。『魅せて、つなげる』をモットーに、アプリケーション開発、顧客へのサポート、社外連携に努めていく。場所的にも、近隣の研究機関や国内外の顧客とのつながりが深まることにも期待したい。なお、特に注力したいのは、時代背景からもヘルスケア、グリーントランスフォーメーション分野である」
Shimadzu TIPは、建築面積2,896㎡、延床面積9,503㎡、4階建て。グリーンサイエンス、ヘルスケア同、オプティクス同、マテリアル同のラボがあり、ガラスで区切られた内部は、極めて開放的になっている。
なお、キングスカイフロントは、多摩川を挟んで羽田空港に隣接する地にあり、国家戦略特区や国際戦略総合特区等に指定されている。国立研究機関や大学、企業など約70の施設が進出する約40haのオープンイノベーション地区である。