富士フイルムグループ/NEVER STOP ONE FUJIFILM 医療のいちばん近くから、次代を見つめる

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https://www.fujifilm.com/fms/

富士フイルムメディカルと富士フイルムヘルスケアは、富士フイルムグループとして初の共同による展示となった。4月15日に行われたメディア向けのブースツアーの冒頭、富士フイルムホールディングスの後藤禎一代表取締役社長・CEOは、「全体で1200㎡となる展示フロアに多数の機器・システムを展示した。今回の各種展示製品では、富士フイルムのITと富士フイルムヘルスケアのCT、MRI、X線撮影装置などとのシナジー効果が出てきたと感じている」と挨拶した。

<富士フイルムメディカル>
【新製品】カセッテDR「CALNEO Flow G80」
本年8月に発売を予定しているカセッテDRの新製品である、従来製品のサイズを更に大きくした「CALNEO Flow G80」を出展した。従来の最大サイズは17インチ角だったのに対し、新製品はその2倍の80㎝×43㎝という巨大さである。この広い面積を有するパネルにより、脊椎側弯症や小児の全身撮影などをワンショットで行うことができる。このパネルを回診用検査車や一般撮影装置、Cアームなどに活用し、より幅広い用途での活用を目指している。

カセッテDR「CALNEO Flow G80」

【新製品】胸部X線画像病変検出ソフトウェア 「CXR-AID」&小型拡張ユニット「EX-Mobile」
昨年8月に発売を開始した胸部X線画像病変検出ソフトウェア 「CXR-AID」をITEMに初出展した。同ソフトウェアは、PACS「SYNAPSE」および読影ビューワ「SYNAPSE SAI viewer」で利用可能。撮影した胸部単純X線画像を自動解析し、結節・腫瘤影、浸潤影、気胸が疑われる領域を検出しマーキング。それらの異常領域の存在の可能性(確信度)を青から赤までのグラデーションカラーで表示し、医師による読影業務を支援する。コロナ禍の中、感染症病棟や集中治療室から検査室に搬送できない患者に対し、回診車と読影支援ソフトウェアの組み合わせが大きな成果を挙げているという。
「CXR-AID」とともに展示されていたのが小型拡張ユニット「EX-Mobile」。同ユニットは、富士フイルムのモダリティ機器や画像診断ワークステーションのオプション品で、胸部X線画像病変検出ソフトウェア「CXR-AID」をインストールすることが可能。小型であるがゆえに持ち運びが簡単で、在宅医療や災害時の医療などに役立つものとして注目を集めた。

胸部X線画像病変検出ソフトウェア「CXR-AID」と小型拡張ユニット「EX-Mobile」

【新製品】3次元画像解析システムボリュームアナライザー「SYNAPSE VINCENT」V6.7
「SYNAPSE VINCENT」では、V6.7で新開発したすい臓自動解析技術を紹介した。同技術は、AI技術によって、CT画像から すい臓と周辺の血管等を自動で抽出・解析するこ都が可能となっている。また、富士フイルムヘルスケアとのシナジーにより、開発したデュアルエナジー画像解析機能を開発。同技術は放射線科医の興味を集めていた。

「SYNAPSE VINCENT」のすい臓自動解析画面

【新製品】AI搭載 読影ビューワ「SYNAPSE SAI viewer」V2.0
AI技術による多彩な読影支援機能を搭載している読影ビューワ「SYNAPSE SAI viewer」。ITEM2022では、最新バージョンV2.0を出展して胸部CTにおける画像診断支援機能や、¥胸部領域以外の臓器セグメンテーション機能などを紹介した。

「SYNAPSE SAI viewer」の胸部CT画像における読影支援機能

<富士フイルムヘルスケア>

【新製品】超音波診断装置「ARIETTA 850 DeepInsight」「ARIETTA 650 DeepInsight」
富士フイルムヘルスケアは、4月7日に発売したばかりの超音波診断装置「ARIETTA 850 DeepInsight」と「ARIETTA 650 DeepInsight」を出展した。同装置には、AI技術を活用して開発したノイズ除去技術DeepInsight技術を初搭載。また、プローブにはシングルクリスタルとなっており、高感度・広帯域の信号を出せるプローブや、複数の送信から得られた受信信号を合成することによってフォーカス依存性を低減させるeFocusing技術、コントラストが高く広い視野角を持つ有機ELモニタを採用するなど、同社のフラッグシップ装置としての高機能・高性能を有している。同装置は、大学病院などの大規模施設向けに販売するが、クリニックやスペースに限りがある施設向けの小型版の「ARIETTA 650 DeepInsight」も展示された。

超音波診断装置「ARIETTA 850 DeepInsight」

【新製品】デジタルX線透視撮影システム「CUREVISTA Apex」
ITEM2022初日の4月15日に発売を開始したばかりの内視鏡検査・治療に特化したデジタルX線透視撮影システム「CUREVISTA Apex」を出展した。内視鏡現場では、被検者を動かさずに臓器の重なりを回避したり、対象の臓器の奥行をX線透視画像で確認したりしたいという要望を容れ、テーブルを完全に固定した状態でX線管アームを3方向に動かすことができる「3WAY ARM」を採用。また、目に見えない散乱X線を可視化する線量マップ「IntelliMAP」を搭載し、医療従事者の被ばく低減につなげる機能として関心を集めた。

デジタルX線透視撮影システム「CUREVISTA Apex」

【新製品】1.5テスラMRI「ECHELON Smart Plus」
MRIについては、4月15日に発売を開始したばかりの1.5テスラMRI「ECHELON Smart Plus」の実機を展示。富士フイルムグループ企業として、AIブランド「REiLI」を使用できることとなり、AI技術による検査の効率化・高速化が図られている。また、ボア内に映像を直接投影するプロジェクションマッピング「Smart Theater」や、閉所恐怖症の患者の頭部検査に対応するオープンヘッドコイルなど、患者へのケアと検査のしやすさを追求した装置となっている。

1.5テスラMRI「ECHELON Smart Plus」

【新製品】マルチスライスCT「SCENARIA View Plus」
CTでは、4月5日に発売された新製品のマルチスライスCT「SCENARIA View Plus」を初出展。同装置は、2018年に発売された64列128スライスCT「SCENARIA View」の上位機種である。富士フイルムのAIブランド「REiLI」の様々な技術を搭載しており、心臓CT検査時の拍動による画像のブレを低減するCardio StillShotや画像処理速度を向上させるFOCUS Engine、AI技術を活用して開発した画像処理機能IPVなどにより、低線量でかつ高画質な画像提供と検査の効率化・検査時間の短縮化を実現している。

マルチスライスCT「SCENARIA View Plus」


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