フィリップス/携帯型超音波診断装置「Lumify (ルミファイ )」に リアルタイム血流定量評価機能を搭載
フィリップス・ジャパン(本社:東京都港区、以下フィリップス)は、パルスドプラ法による血流計測機能を搭載した携帯型超音波診断装置「Lumify(ルミファイ)」の最新モデルを4月15日(金)より販売開始する。
超高齢社会の進展に加え、新型コロナウィルス感染症の拡大による医療提供体制の逼迫により、救急医療や集中治療、在宅医療のニーズが増大している。そして、これらの医療現場では、臨床医がベットサイドで関心領域を絞って行う超音波検査「ポイントオブケア超音波(Point‐Of‐CareUltrasound;POCUS)」が急速に普及しつつある。
POCUSは、日本人の三大死因のひとつである心疾患、新型コロナウィルス感染による肺炎、透析患者のバスキュラーアクセス、プライマリケアなど、さまざまな医療環境で活用されている。これらの検査の多くは、ベットサイドや病院外(在宅)で行われるため、持ち運びが容易な携帯型超音波診断装置が普及している。携帯型装置は、機能を絞って小型化しているため、断層像やカラー画像での評価が一般的で、血行動態を定量評価する機能は搭載されていなかった。
「Lumify」は、より多くの情報を提供するため、新たにパルスドプラ法による血行動態の評価・計測機能を搭載した。POCUSで血行動態を把握することは、循環器内科や救急医療などのあらゆる医療現場で、診断の信頼性を高め、POCUSを新たなレベルへ高めることが期待される。
「Lumify」の製品特長
1. パルスドプラ法(血流計測機能)
全てのトランスジューサで、パルスドプラ法による血流の定量評価が可能。心不全や動脈硬化、バスキュラーアクセスや臍帯血流の評価等に活用できる。さらに自動調整機能により、ワンボタンで波形の最適化が可能。
2. さまざまな医療環境に対応可能な3種類のトランスジューサ
診断領域ごとの専門性を追求し設計、開発されたトランスジューサは、軽量かつ高画質。POCUSで求められる迅速な診断をサポートし、幅広い医療現場のニーズに応える。
3. 「B‐Lineカウンティング」機能(肺エコー用ソフトウェア)
新型コロナウィルス感染症の拡大に伴い、肺エコーのニーズが高まっている。「B‐Lineカウンティング」機能は、肺炎などで発生するB‐lineを自動計測し、リアルタイム表示する。客観的かつ視覚的なデータは、COVID‐19症例の重症度評価に役立つ。
4. 「Reacts[1]」機能(遠隔画像共有機能)
POCUSの課題の一つに教育システムの構築がある。「Reacts」機能は、遠隔地にいるユーザーと超音波画像や音声をリアルタイムに共有することができるツール。「Reacts」機能をトレーニングに活用することで、超音波検査の手技向上をサポートする。
5. 感染対策を重視した設計
タブレットとトランスジューサはイソプロピルアルコールの拭き取り清掃が可能。また、タブレットはすべてタッチパネルで操作でき、簡単に清掃することができる。
[1]「Reacts」は、「Remote Education, AugmentedCommunication,TrainingandSupervision」の略。本技術の提供には、各ユーザーによるインターネット環境の構築が必要となる。
問い合わせ先=フィリップス・ジャパン ブランドコミュニケーション部
TEL:03‐3740‐5896