JIRA/年頭所感発表会 ニューノーマル時代の新たな価値提供を目指す
一般社団法人 日本画像医療システム工業会(JIRA)は1月7日、恒例のJIRA山本章雄会長(日立製作所)による年頭所感発表会を開催した。同発表会は、新型コロナウイルス感染症の流行に配慮し、オンラインでの開催となった。
山本氏は冒頭、2020年を振り返って「医療関係者を筆頭に新たな感染症に立ち向かった1年であった。医療機器業界も、各国のロックダウンや物流の混乱の中、安定供給・安定稼働の提供に努めた。JIRAでも、新型コロナ対策として特にCTや回診用X線撮影装置の医療機関への提供に尽力した」と活動を評価した。そして、コロナ禍で明らかになった国内のさまざまな課題について説明。それを受けて「政府はデジタル庁の新設など、多様な分野でデジタル施策を推進している」と述べ、2021年のJIRAの取り組みとしては「ニューノーマル時代の新たな価値提供を目指す」と話した。
具体的な取り組みとしては、①DX(デジタル・トランスフォーメーション)の拡大、②医療従事者の業務効率向上への貢献、③感染防止対策の啓発、④製品プロモーションや人材育成等の会員企業の環境変化に伴う共通課題への支援、の4点を挙げ、それらの内容について説明した。
このうち、DXの拡大と医療従事者の業務効率向上への貢献については、2020年12月9日の厚労省の通知により、既存製品への認証範囲を超えた機能追加を行う際の手続きが簡略化されたことを取り上げて、「改善改良が行われる医療機器を迅速に提供できる制度が整備された」と今後の展開に期待を寄せた。
加えて、JIRAは2021年1月から2022年12月までの2年間、DITTA(国際画像診断・医療IT・放射線治療機器産業連合会)の議長に就任することを報告し、医療機器規制の国際整合推進・国際展開支援に貢献したいと抱負を語った。