キヤノンマーケティングジャパン/遠隔読影インフラサービス提供開始
キヤノンマーケティングジャパンは、㈱メディカルイメージラボと医用画像クラウドサービス基盤「Medical Image Place(メディカルイメージプレイス)」を共同で開発した。キヤノンマーケティングジャパンはこの基盤上で稼働させるサービスの第一弾として、遠隔読影の仕組みをクラウド方式で提供する「遠隔読影インフラサービス」を開始した。
メディカルイメージラボは、北海道大学発のベンチャー企業で、これまで100施設に上る連携病院からのCTやMRIの遠隔画像診断を手掛けるなど、業界トップクラスの読影実績を誇る読影サービス事業者。
同クラウドサービスを利用することで、連携施設がCTやMRIなどで撮影した患者の検査画像を遠隔地の読影サービス事業者が読影し、読影レポートを連携施設に返送する仕組みを提供する。
新サービスは、利用者間の専用SNSや制約充足アルゴリズムによる依頼検査自動振分けなどの機能や、電子カルテなどの院内システムとオンラインで連携できる仕組みを持っており、病院内にいる専門医に依頼するような感覚で読影を依頼することができる。一方、読影サービス事業者は、自らサーバーや複雑なネットワークなどのシステムを構築する必要がなく、システム投資費用を抑えられることに加えシステム運用管理の手間をなくすことが可能であるため、画像読影業務に集中でき読影の生産性・効率性が向上する。
医用画像クラウドサービス基盤「Medical Image Place」をプラットフォームに、今後、医療施設内で発生する画像データを保管する「医用画像保管サービス」や、AZE社の3D医用画像解析技術を組み込んだ「クラウド型PACSサービス」を順次市場投入していく計画。また、今後、北海道大学との共同研究による成果や、キヤノン㈱が共同研究を実施している京都大学医学部や聖隷福祉事業団聖隷浜松病院との成果も取り込んでいく予定である。