第13回日本臨床腫瘍学会学術集会プレスセミナー
日本臨床腫瘍学会(JSMO)は、6月25日に国立がん研究センター中央病院内国際会議場で、7月16~18日開催の第13回日本臨床腫瘍学会学術集会プレスセミナーを開催した。
セミナーは2部構成で、第1部は「第13回日本臨床腫瘍学会のアウトライン 難治がんへの挑戦-医学・医療・社会のコラボレーション」をテーマに、第13回日本臨床腫瘍学会学術集会会長の秋田弘俊氏(北大)が、同学術集会の概要を述べた。
その中で同氏は「テーマのキーワードは、難治がんへの挑戦、がんゲノム解析に基づく新薬開発、がん免疫療法、がん薬物療法専門医であり、がん対策は待ったなしの状況だ」と述べ、グローバルな視点からの最新情報の提供、集会の国際化のより一層の推進を目標として掲げた。一般演題は国内・海外を合わせ1243題、企画演題は330題を数える。
後藤功一氏(国立がん研究センター東病院)は、「最新のがんゲノム解析に基づく新薬開発」について、非小細胞肺がん(NSCLC)での遺伝子スクリーニングの現況を述べた。
北野滋久氏(国立がん研究センター中央病院)は、「がん免疫療法」について分かりやすく解説。「患者自身のT細胞(リンパ球)を用いてがんを攻撃する治療法である第4の治療だが、その中でも臨床開発が成功し、世界的注目を集めているのが『免疫チェックポイント阻害剤』である」とし、今回の学術集会でも演題として取り上げられることを示した。
第2部では、学術集会で取り上げられる各領域のトピックスとして、肺がん・消化器がん・乳がん・血液がん・支持療法についてそれぞれの識者が、治療の最新動向を語った。