富士フイルムメディカル
NEVER STOP
医療のいちばん近くから、次代を見つめる
「SYNAPSE」ビューワを一新し、最新技術と画像処理技術を組み合わせた新製品群を出展
富士フイルムは、「NEVER STOP 医療のいちばん近くから、次代を見つめる」をブースコンセプトとし、独自の画像処理技術、デバイス技術、そしてAI技術などの先進技術を生かした製品・ソリューションを多数出展した。
同社では、2018年より「REiLI(レイリ)」という新しい技術ブランドのもと、同社のPACS「SYNAPSE」上で利用可能な新しい画像解析技術等を開発してきた。そこで同社では、AI技術を活用できるプラットフォームとして、新たな読影ビューワ「SYNAPSE SAI Viewer」を開発。AI技術の活用による新しいワークフローの提案、2Dと3Dの融合、読影基本機能の強化など、従来のSYNAPSEビューワの性能を大幅に上回る機能を装備している。
このほか、各種X線撮影装置やマンモグラフィ等が展示され、多くの来場者が同ブースを訪れた。
●【新製品】読影ビューワ「SYNAPSE SAI Viwer」
「SYNAPSE SAI Viewer」は、検査リスト改良、レイアウト操作性向上、ユーザー設定の拡充といった基本的な読影操作機能を強化している他、腫瘍のフォローアップ時にサイズ等の計測結果を保存し、自動で紐付ける機能を実装、比較読影を支援する。さらに、GPUを搭載したサーバにより、ボリュームレンダリング表示の高速処理を実現。AI技術で解析した結果を、より精密に観察できる読影環境を提供する。読影ワークフローを支援する機能や3D画像表示機能等に加え、下記のような読影支援機能を多数搭載している。
<臓器セグメンテーション・ラべリング機能>
ラべリング機能により、肋骨・頸椎・胸椎・腰椎に骨番号を付番しレポート記載転用が可能である。また、画像中から骨を除去し、石灰化や血管の走行の視認性が向上するほか、臓器の認識に加えて、体積など定量的な情報を計測・表示することも可能である。
<骨経時サブトラクション機能>
「脊椎の自動認識・位置合わせ技術」により、骨濃度の差分を可視化。骨の経時的変化の観察ができるほか、脊椎番号も自動でラベル付けされるため、レポート入力の効率化にも貢献する。
<Virtual Thin Slice>
Thickスライス画像からThinスライス画像を仮想的に生成。Thinスライス画像がない場合でも、Thinスライス画像と近い条件での比較観察ができる。
●【新製品】ポータブルX線撮影装置「CARNEO Xair」
一般的なポータブルタイプと比べて、大幅に装置重量を軽減。約3.5kgと軽く、撮影装置の支柱への固定も容易。FPDとセットでトランクケース1つに収まるサイズなので、スペースが限られている在宅医療などの現場でも持ち運びやすい仕様となっているのに加え、扱い易い装置であるとの高い評価も受けている。
●【新製品】超音波画像診断装置「SonoSite Vevo MD」/「FC1-X」
70MHzの超高周波による画像診断を実現した超高周波長音波画像診断装置「SonoSite Vevo MD」(写真)を先行出展したほか、超音波画像診断装置「FC1-X」を展示。「FC1-X」は、透析施設向けの「Auto Volume Flow(血流量自動計測機能)」を搭載。ワンボタンで、PW起動後、拍の開始終了点を自動トレースする「Auto Trace」、血管壁を検出し、血管径を自動計測する「Auto血管径計測」、自動角度補正機能である「Auto角度補正」を同時に行うことができるなど、従来に定評のあった画像描出力に加えて、操作性を高め、より使いやすい装置となっている。
●【新機能】「SYNAPSE VINCENT」
ボリュームアナライザー「SYNAPSE VINCENT」では、バージョン5.4に搭載された膝関節の画像解析機能を紹介。MRIのT2*画像とプロトン強調画像を読み込むことで、マシンラーニングおよびディープラーニング等のAI機能により、膝関節における軟骨の欠損部位などを自動で表示することができる。欠損部位の面積等の定量評価もでき、細胞シートを利用した軟骨の再生医療などで役立つことが期待されている。