日本放射線腫瘍学会(JASTRO)/プレスカンファレンス
日本放射線腫瘍学会(JASTRO)は、11月19日~21日に群馬県のベイシア文化ホール/前橋商工会議所会館で第28回学術大会を開催する。会長は中野隆史氏(群馬大)が務める。
同学会は、10月7日に大会概要と学会活動を紹介するプレスカンファレンスを東京都千代田区のパレスサイドビルで行った。
JASTRO理事長の西村恭昌氏(近畿大)の挨拶の後、第28回学術大会の内容について中野氏が紹介した。同大会では、地域社会への還元を図るため、プレイベントとして10月3日に市民公開講座と重粒子線がん治療施設見学会を開催。また、国際化への対応を強化するため、一般演題募集を英語で統一するなどした。中野氏は「最先端の高精度放射線治療の集大成を行うとともに、新しい知見を深めたい」と抱負を述べた。
次に、放射線治療の現状と課題について、同学会がん放射線治療推進委員長の永田 靖氏(広島大)が講演。日本国内の放射線治療の現状を説明し、同学会の大きな課題である人材育成についての活動を続けたいと述べた。
次いで、粒子線治療の現状と課題を、同学会粒子線治療WG委員長代理の櫻井英幸氏(筑波大)が報告。年間5,000例に達する粒子線治療の効果などに関するJASTROの研究成果を述べ、来年度の診療報酬改定において小児癌等の稀少癌などについて保険収載を推奨したと述べた。
最後に、同学会専務理事の根本建二氏(山形大)が挨拶し、「今後アカデミアとしてデータに基づいた提言をしていきたい」と述べた。