日立製作所/社会イノベーション求め日立グループが恒例イベント開催
日立グループの最大規模の恒例イベント「Hitachi Social Innovation Forum 2018 TOKYO」が、10月18、19日の両日、東京国際フォーラム(千代田区)で開催。日立が行っている社会イノベーション事業の成果や今後の展望等が示された。イベントは製品展示と講演及びパネルディスカッションで構成。
医療関連展示のキーワードは、“AI”。医用画像診断支援ソリューションとして、AIに病変部を認識させて見落としを未然に防ぐシステムや、手術中に近接のMRIで撮像できるワンルーム・ソリューション等が紹介されていた。
19日のビジネスセッション5「データが拓く次世代医療イノベーション」では、武藤真祐氏(医療法人社団鉄祐会理事長)、隈丸加奈子氏(順大放射線診断学講座准教授)、渡部眞也氏(日立製作所執行役常務ヘルスケアビジネスユニットCEO)によるパネルディスカッションが行われた。
まず、武藤氏はオンライン診療の必要性を示す中で、「治療は患者の行動変容が主眼となり、医療は『生活を中心』に早期介入、重症化予防が必要」と述べ、医療プラットフォームの中で個別化医療のあり方を示した。
隈丸氏は「Value-based Imaging」をテーマに、放射線科医における画像診断のあり方を具体的例を示しつつ述べた。特に「画像検査に関連する問題点」として、医療費・被ばくを含む過剰検査・検査データの見落とし・放射線科医の不足などを指摘し、それぞれについての解決策を示した。
渡部氏は「AIでの画像診断支援が放射線科医不足を軽減、見落とし事故抑止につながる」とし、活用価値の高いデータ整備が急務であると述べた。
その後、医療イノベーションや医療データ・AIでの医療の未来像と課題をテーマとして、討論が行われた。