総務省/医療機関で電波を利用するための手引き等を公表
総務省は、4月4日に「医療機関において安心・安全に電波を利用するための手引き」および「医療機関における電波利用推進部会 平成27年度報告書」を公表した。
医療機関では、医用テレメータや無線LAN、携帯電話など電波を利用する機器の活用が進んでいるが、適切に電波の管理等がなされていない場合、機器の不具合を引き起こすトラブル等が報告されるなどの問題が起きていた。
そこで、電波による電子機器等への障害を防止・除去するための対策を協議するために学識経験者や関係省庁、業界団体等によって構成された「電波環境協議会」では、2015年9月に「医療機関における電波利用推進部会」を設置。学識研究者、関係団体、医療機器製造販売業者、建設事業者、通信事業者、関係省庁等の幅広い関係者により、医療機関において適正な利用を確保するための取り組み等に関する検討が行われ、その結果をもとに、「医療機関において安心・安全に電波を利用するための手引き」および「医療機関における電波利用推進部会 平成27年度報告書」を作成し、同日公表された。
これらには、① 電波利用機器(医用テレメータ/無線LAN/携帯電話/その他の機器)のトラブル事例や対応策等、② 医療機関において電波を管理する体制等の整備について情報提供が行われており、電波環境協議会のウェブサイトで参照することができる(http://www.emcc-info.net/info280404.html)。
同部会より手引き等を手交された総務大臣の高市早苗氏は、「今後は、手引きを広く普及していく必要性を感じている。また、今後の宿題として、手引きの簡略版の作成にも取り組んでいきたい」と述べた。
総務省では、今後、厚生労働省などと協力して、医療機関等への周知に積極的に取り組むとしている。