第4回モニタ精度管理セミナー
公益社団法人日本診療放射線技師会(JART)と一般社団法人日本画像医療システム工業会(JIRA)は、5月28日にJART(東京・港区)において、第4回モニタ精度管理セミナーを開催した。
同セミナーは、モニタ精度管理の重要性は認識しつつも実際の精度管理の方法が分からない、ツールがないといった診療放射線技師の声に応え、さまざまなモニタ条件による画像表示品質の差やモニタ精度管理手法を実体験してもらうために開催されるもので、今回が4回目。
はじめに津坂昌利氏(名大)が、「医用画像表示用モニタの実際と品質管理の実態」と題して講演。液晶モニタの基礎技術からモニタ仕様書の読み取り方、汎用液晶モニタと医療用高精細液晶モニタの違いとその品質管理について説明し、モニタの精度管理の重要性について詳しく解説した。
次いで「モニタ実機によるヒヤリハット体験」として、JIRA医用画像システム部会モニタ診断システム委員会が、医療用高精細モニタの実機を用いて具体的なヒヤリハット事例を紹介し、その対処法等を講演した。
その後、JIRA医用画像システム部会モニタ診断システム委員会によるモニタの品質管理に関するガイドラインの紹介と、モニタの品質管理のデモンストレーションが行われた。
ガイドラインの紹介では、ガイドラインが制定されるまでの経緯と概要、ドイツやアメリカなど、欧米各国における精度管理の実際と日本との違いなどを説明した。
また、デモンストレーションでは、実機を用いての目視試験・測定試験の実演が行われ、報告書の書き方のレクチャーなどが行われた。
参加者からは、津坂氏やデモ担当者に対して多くの質問が寄せられるなど、質疑応答が活発に行われた。