第6回モニタ精度管理セミナー/医療用モニタのガイドライン改正や精度管理の実際を学ぶ
公益社団法人日本診療放射線技師会(JART)と一般社団法人日本画像医療システム工業会(JIRA)は6月23日、JART内の講義室(東京・港区)において、第6回モニタ精度管理セミナーを開催した。
同セミナーは、医用画像表示モニタの基礎知識から、モニタの品質管理のデモンストレーションやモニタ実機によるヒヤリハット体験、モニタの品質管理に関するガイドラインなど、モニタ精度管理について学ぶもので、今回が6回目の開催。
はじめに、松田恵雄氏(JART理事)が「医用画像表示用モニタの特徴と品質管理の実態」と題して講演。液晶モニタの輝度やGSDF階調の特性などの医用画像表示用モニタの基礎をはじめ、2017年に改正されたモニタの品質管理に関するガイドラインの修正内容について説明。「医療機関内で画像表示に関する正確な知識を持ち、モニタ選択や管理に精通した職種である診療放射線技師が精度管理業務の中心を担うべき」とモニタ精度管理における診療放射線技師の役割を強調した。
次いで「モニタ実機によるヒヤリハット体験」として、JIRAによる、実機を用いた医用画像表示モニタにおいての具体的なヒヤリハット事例と、その対処法等を講演。
その後、モニタの品質管理に関するガイドライン(JESRA X-0093*B-2017)を紹介。ついで、諏訪和明氏(獨協医科大学埼玉医療センター)が「病院での品質管理について」と題して講演した。諏訪氏は、同院におけるモニタ精度管理のための組織作りの経験談や、その際の診療放射線技師の役割について説明。モニタ精度管理業務は診療放射線技師だけでなく、事務関係者や医師も含めた協力体制の構築が不可欠と述べた。
最後に、モニタの品質管理のデモンストレーションが行われ、実機を用いての目視試験・測定試験の実際についての講演と実演が行われた。