キヤノンITソリューションズ他/医療情報システム向けAWS利用リファレンスを共同で作成・提供開始
キヤノンITソリューションズ、日本電気、日立システムズ、フィラーシステムズの4社は、アマゾン ウェブ サービス(以下、AWS)の環境において、医療情報を取り扱う際に参照される各種ガイドラインに対応するための「医療情報システム向けAWS利用リファレンス」を共同で作成し、本年7月を目途に無償で提供を開始する。
同リファレンス文書により、医療機関や医療情報システム事業者は、各ガイドラインで定められたセキュリティ対策・安全管理に対し、AWSのクラウドサービスが適合するか簡単に調査することができ、調査期間を大幅に短縮することが可能。また、共同でリファレンス文書を作成した4社は、医療情報の取り扱いや各ガイドラインに関する知見を生かしてAWS導入支援サービスなど関連するサービスを各社それぞれ提供し、システムコストの最適化や運用管理の効率化を支援していく。
4社は、米国で医療情報システムのクラウド基盤として多くの事業者に利用された実績を有し、セキュアで柔軟かつ低コストのクラウドサービスを実現可能なAWS環境で、医療情報システムの様々な要件に対応するための考え方や関連する情報を整理検討した文書を提供することにより、医療情報システムにおけるAWS環境の活用を促進し、システムコストの最適化や運用管理の効率化を支援する各種のITサービスを広く提供する。
第一弾の取り組みとして、医療情報を受託する事業者となる立場の情報処理事業者に求められる経済産業省発行の「医療情報を受託管理する情報処理事業者向けガイドライン」に関するリファレンスを提供開始する予定である。また、今後その他のガイドラインに対応するリファレンスも年内を目途に順次提供していく。その中では、現在改訂作業が進められており、本年7月を目途に公開が予定されている「クラウドサービス事業者が医療情報を取り扱う際の安全管理に関するガイドライン(第1版)」にも取り組む予定である。
今回提供開始するリファレンスは、経済産業省発行の「医療情報を受託管理する情報処理事業者向けガイドライン」の要求事項について「AWSの該当事項に関する対応情報」「ユーザーが医療情報システムをAWS上に構築する際の該当事項」「ユーザーの該当事項に関するAWSテクノロジーの活用方法」を解説している。また、AWS環境上での医療情報システムを実装する際に考慮すべき事項や、AWS環境全体の安全で効率的な活用方法についての情報を整理して記載している。