インテュイティブサージカル/プレスセミナーを開催
インテュイティブサージカルは、5月21日に東京トレーニングセンターでプレスセミナー「がん治療における最新医療の現状とは」を開催した。
冒頭、同社の滝沢一浩社長は、「3月末現在、世界では4,528台のダビンチが導入され、内579台がアジアにある。さらにその50%以上が日本にあり、米国に次ぐ実績だ。日本では、前立腺がんが2012年、腎臓がんは2016年に保険適用になり、その後急激に症例数は増えた。両がんの2016年における診療科別低侵襲手術浸透率は84%であり、大半はダビンチによるものだ。今年4月に12の手術が保険適用になり、今後の動向が楽しみだ」と挨拶した。
また、6月に発売開始する「ダビンチX」の解説を行い、「Xは現行Xiと同じ第4世代の新製品である。プログラム、中核技術は同一だ。なお、可動域を小さくし、一定の術野範囲内で行われる手術に向けたもので、よりダビンチの効率的な運用に貢献するはずだ。価格は標準的なセットで、Xは1億7000万円、Xiは2億7000万円である」と述べた。
続いて宇山一朗氏(藤田保衛大)が、「ロボット支援手術における現状と今後の期待および課題」をテーマに講演。「術後合併症の少ない手術こそが低侵襲手術であり、我々が目指すところだ。決して少なくない内視鏡手術での合併症を少なくするためには、その動作制限の克服が必須であり、その解答がロボット手術である。ロボット支援胃癌手術を2009~12年に行った研究では術後合併症は有意に減少した。結果、患者QOLの向上、医療費削減への貢献の可能性がある」と述べた。