GEヘルスケア・ジャパン/膵臓がんの早期発見と超音波検査の可能性に関するセミナーを開催
GEヘルスケア・ジャパンは、6月1日に膵臓がんの早期発見と超音波検査の可能性に関するセミナーを開催した。テーマは「超音波検査による膵臓がんの早期発見に向けて―ハイリスク患者の絞り込みと超音波診断装置がもたらすインパクト」。
まず同社のクリニカルケア・ソリューション本部長黒川貴史氏が、「超音波検査による膵臓がんの早期発見に向けて」と題して同社の取り組みを説明。膵臓がんの特徴と早期発見の難しさを挙げ、早期発見には主膵管の拡張、嚢胞性病変が間接所見として重要であることと超音波検査への期待を述べた。また、7月2日に発売されるハイエンドの超音波診断装置「LOGIQ E10」を紹介。全視野・全深度フルフォーカスのためフォーカスを合わせる必要がなく検査者によらない検査が可能であるなどの有用性を示した。
続いて岡庭信司氏(飯田市立病院)が、「膵がん早期発見に ハイリスク患者の絞り込みと超音波診断装置がもたらすインパクト」を講演。「膵がん患者の10年生存率が低いのは、診断時期が遅いことが原因であり、それは早期発見が難しいということでもある。がんが増殖し転移能を得る前の早期に発見できれば、予後は改善すると思われる。膵がんの高危険群は、家族歴や糖尿病の他にも膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)、主膵管拡張、嚢胞性病変などがある。これらの患者の拾い上げは、膵がんの発見率の向上と予後のよい早期がんの発見につながる。超音波検査で早期がんを発見するためには、充実性腫瘤だけでなく主膵管の描出がポイントになる。そのためには、高解像度の超音波診断装置を使用し、高周波プローブによる拡大観察が必須である。また、検査を担当するスクリーナーの教育も重要である」と述べた。