昭和大学・フィリップス・ジャパン/共同で研究開発を行う遠隔集中治療患者管理プログラムを稼動
昭和大学とフィリップス・ジャパンは、共同で研究開発を行う「遠隔集中治療患者管理プログラム(eICU)」を、本年4月3日から昭和大学病院および昭和大学江東豊洲病院において稼動した。
遠隔集中治療患者管理プログラム(eICU)は、複数の病院や病棟にいるICU患者の状態や生体情報、検査結果情報など、ネットワークを通じて、遠隔にある支援センターに集約し、多忙な集中治療の現場をサポートできるプログラム。400万症例以上のビッグデータと組み合わせて効果的な対処法を導き出し、米国の研究では、ICU退室までの期間を20%短縮する結果も出ている。支援センターにいる専門医1名、看護師1名、医師事務作業補助者1名のチームが、約50名のICU患者のケアをサポートする。
同プログラムの有効性にいち早く着目した昭和大学からフィリップスへの提案により、アジア初の実用化に向けた共同研究がスタートした。限られた数の専門医・看護師でも効率的かつ安全にICU患者を治療できるため、専門医不足に悩む地方の病院などとの医療連携にも活用することができる。
遠隔集中治療患者管理プログラム(eICU)を導入することにより、高齢化に伴う重症患者の急増にも医療の質を落とさずに効率的に診断することが可能になると見込まれる。重症患者の早期社会復帰に向けて、ICU滞在日数の適正化、人口呼吸器装着日数の短縮、ICU入室患者数の増加、患者とスタッフのさらなる安心・安全の実現をめざしていく。