バルコ/ITEM プレスカンファレンス
バルコは、『JRC2018』の一環として4月13日から開催される「2018国際医用画像総合展(ITEM2018)」に先立ち、3月23日に同社の本社(東京・大田区)にてプレスミーティングが行われた。
プレスミーティングでは、製品の不具合発生時における対応を迅速化するサービスである「ワンウェイアフターサービス」や、歯科画像表示用カラーディスプレイ「Dental 2MP Color」の紹介、およびIPネットワーク利用の非圧縮無遅延外科画像伝送IPソリューション「Nexxis 4K」のデモが行われた。
初めに、グローバルなテクノロジーパートナとしてのバルコの会社紹介が示され、技術革新を進めて80年以上であること、90ヵ国以上での業務展開、ベルキーでのトップ雇用主などの特長が挙げられた。
続いて、同社ヘルスケアメディカルイメージング事業部の菅谷武史氏により、「働き方改革とバルコ」が語られた。生産年齢人口の急激な減少に伴い、それが製品開発に同様な影響を与えるか、また企業としての取り組みについて説明。医用画像表示用モニター世界トップシェアとしての同社(2015年度32.2%)が製品開発や顧客対応として技術面・サービス面で果たすべき役割を具体的に示した。その中で、2015年~2017年は画像観察の精度向上や効率化に関する部分を強化し、働き方改革を促進していったと言及、新しいカテゴリの製品開発を進めてきたと述べた。
そして、今まで病院や一般診療所をユーザーとしていた製品対象から新たに歯科診療所にターゲットを定め、歯科市場へ本格参入を意図した新製品「Dental 2MP Color」の発売(本年5月予定)を発表した。歯科市場には、従来シリーズとは異なる新機軸の製品が必要と判断したことから開発された同製品は、①画像観察を効率化するキャリブレーション推奨輝度320cd/㎡により画像観察の効率化に寄与、②歯科画像表示に最適な画角を持ち視野角変化に強いIPS方式の液晶パネル採用、③ディスプレイ用のアームとの接続を考慮した軽量設計、などが特長であり、年間500台以上の販売を目標としている。
また、本年4月からの開始を予定している「ワンウェイアフターサービス」についても紹介。同サービスは、製品の不具合発生時に代替品をユーザーに提供し、その代替品をそのままユーザーが使い続けられるというものであり、以前から行われてきた「代替機御貸出サービス」での課題である“修理完了までに日数がかかること”、“代替機の入れ替え作業に購入側に負担がかかること”、を解消する新しいサービスであるという。
引き続き、同社サージカルイメージング事業部の今井勝正氏が、「Nexxis 4K」について紹介。同社は、2012年からインテリジェント手術室向けにIPソリューション「Nexxis」を開発・提供し、1,000以上の手術室でのインストールを達成してきた。さらに、医療のワークフロー改善を提案するものとして、●X線TV検査への応用、●操作室ワークフローの改善、●ハイブリッド手術室の利便性・安全性向上をコンセプトに、最新型外科用画像費用時モニターとの組み合わせによる“ノイズレス・高品位画像・信号遅延なし”のメリットを備える同ソリューションの臨床効果について解説した。
その後、場所を移動して「Dental 2MP Color」の実機説明や、アームに取り付けた最新型の4K対応55インチモニター「MDSC-8255」を介した「Nexxis 4K」のデモなどが行われ、バルコ社の新市場への意気込みを感じさせるものだった。