GEヘルスケア・ジャパン/肝疾患関連セミナー
GEヘルスケア・ジャパンは、3月5日にGEジャパン(東京・港区)で、肝疾患関連のセミナーを開催した。
テーマは、「肝疾患における最新トピックス―増加傾向にある非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)への非侵襲的アプローチ」。近年、前がん病変である肝硬変の成因で、ウイルス性・アルコール性以外のNASH等の割合が増加している。診断には、主として肝生検が用いられるが、侵襲的であることなどから超音波診断装置やMRIを用いたエラストグラフィーに期待が寄せられている。
冒頭、同社のクリニカルケア・ソリューション本部長黒川貴史氏が、「肝疾患へのアプローチ」と題し、同社の取り組みを述べた。画像診断装置に搭載した肝臓の硬さを画像化する技術として、超音波診断装置を利用したFibroScanやShear wave Elastography、MRIを用いたMR-Touchを挙げ、加えてFibroScanとShear wave Elastographyの2つを搭載した同社の超音波診断装置「LOGIQ S8 FS」を紹介した。
続いて4講演が行われ、泉 並木氏(武蔵野赤十字病院)は、「肝疾患の最新情報」を講演。肝疾患の最近の傾向や肝線維化の診断方法について述べた。飯島尋子氏(兵庫医大)は、「超音波による肝線維化・脂肪化診断」の演題名で、超音波診断装置を用いて行うShear wave法、FibroScanの肝線維化測定とCAP(FibroScanの付加機能)による肝脂肪化測定の有用性を講演。また、建石良介氏(東大)は、「FibroScanを用いて」と題してFibroScanにて行う肝弾性値測定と肝脂肪測定、検診時の脂肪性肝疾患の拾い上げを、中島 淳氏(横浜市大)は、「NASH/NAFLD診療におけるエラストグラフィー」と題し、予後を加味した場合の最も重要な病理因子である肝臓の線維化診断におけるMRエラストグラフィーの有用性を語った。