日立製作所/医薬品・医療機器の迅速な開発を支援する「患者レジストリサービス」
日立製作所は、医薬品や医療機器の迅速な開発を支援するヘルスケア分野向け「患者レジストリサービス」を、2018年4月から提供を開始する。
患者レジストリとは、患者の疾患、治療内容、治療経過などを管理するデータベース。「患者レジストリサービス」は、同社の秘匿情報管理サービス「匿名バンク」を利用し、安全な個人情報収集と患者レジストリ運営を支援するクラウド基盤を医療機関や製薬企業を対象に提供する。臨床試験データを電子形式で提出、または保存する際の留意事項であるER/ES指針に対応し、データの信頼性を担保し、医薬品や医療機器の開発を支援する。
<特長>
▽個人情報管理機能により、氏名・連絡先等の患者情報とフォローアップで収集した情報を集約し、管理を効率化する。臨床研究・治験で収集する項目を柔軟に設定できるCRFマスター管理機能を搭載し、新規に必要になった項目を運営者自身で追加することができる。また、クエリ機能により、入力された内容に疑問が生じたときにはデータ入力者へ通知できるようにし、データの精度を維持。レジストリの運営に必要な機能を提供することにより、効率的な運営を支援する
▽同社秘匿情報管理サービス「匿名バンク」を活用し、高いセキュリティを確保。氏名・住所・生年月日などの個人識別情報は、一定の法則によらない確率暗号方式による同社独自の検索可能暗号化技術により安全に管理し、疾患登録情報等は匿名化された状態で同意情報と関連して管理される。暗号化および復号(暗号化を解く)の鍵は、データセンター側では保有せず、医師などの限られた人のみが持つこととなり、各種ガイドラインに求められる安全管理措置をクラウド上で実現することができる。個人情報をクラウド側で安全に管理することができるため、医療機関ごとに個別のシステムを構築する必要がなく、システムの開発、改修や運用コストの低減が図れる
▽医薬品・医療機器開発や製造販売後調査等における臨床試験データを電子形式で収集するEDCシステムなどに求められるER/ES指針に対応しており、データの信頼性を担保し、医薬品や医療機器の製造販売後の安全性評価等に活用することができる