第92回日本医療機器学会大会
一般社団法人日本医療機器学会主催の第92回日本医療機器学会大会は、6月29日から7月1日までの3日間、パシフィコ横浜で開催された。大会長は加納 隆氏(滋慶医療科学大学院大)で、大会テーマは「新たな医療技術との出会いを求めて」。
大会では、特別講演、教育講演、セミナー、シンポジウムなどが行われ、安全管理・適正運用での医療機器開発のあり方が報告された。
最終日の7月1日には教育講演が2題行われた。
教育講演1では臼杵尚志氏(香川大)が、「MDIC認定制度の新システム移行とその意義」をテーマに講演した。その中で臼杵氏は、「医療機器の安全使用には密接なコミュニケーションが必要だ」と強調した上で、2008年に開始されたMDIC認定制度の過程、評価点、問題点を指摘した。現在、同認定制度に準拠した市販テキスト「医療機器安全実践必携ガイド」(全4巻)を作成中で、今秋刊行が予定されている。
教育講演2では酒井順哉氏(名城大)が、「病院における医療機器使用に伴う患者安全およびトレーサビリティにUDIをどう活用するか」を講演。医療機器に関わる医療事故発生要因や医療事故再発防止の必要性、医療機器物流の問題点、医療機器本体直接バーコード(UDI)表示義務化および鋼製器具へのUDI導入の課題について解説した。