日本メジフィジックス
“診る”そして“治す”核医学
http://www.nmp.co.jp
放射性医薬品のリーディングカンパニーとして、『分子イメージング』分野で医療課題の克服に貢献することを目指す日本メジフィジックスは、同社の主力製品である脳疾患診断薬「ダットスキャン静注」の資料(読影のポイント、症例集)を中心に、各臓器の血流・代謝等の機能を画像化するSPECT・PET検査用放射性診断薬や骨転移疼痛緩和の治療薬等に関する資料を展示した。
●脳疾患診断薬「ダットスキャン静注」
ダットスキャン静注(放射性医薬品基準イオフルパン(123I)注射液)は、パーキンソン症候群(PS)およびレビー小体型認知症(DLB)の診断に用いられる脳疾患診断薬。投与後3~6時間に1回SPECT撮像をすることで、黒質線条体ドパミン神経終末部のドパミントランスポーター(DAT)の分布を反映する画像が得られる。ドパミン神経の変性・脱落によるDAT低下が画像情報として得られるため、「PS・DLB」の診断精度が向上することが期待される。また同製品は、シリンジタイプのため操作が簡便で、術者の被ばくを軽減することができる。
●局所脳血流診断薬「パーヒューザミン注」
放射性医薬品基準塩酸N-イソプロピル-4-ヨードアンフェタミン(123I)注射液。局所脳血流シンチグラフィによる脳疾患の診断に使用する。操作が簡便で、被ばくの低減化、廃棄物の減量化が可能なシリンジタイプ。通常、成人には本剤37~222MBqを静脈内に注射し、投与後15~30分後より被検部にガンマカメラ等の検出部を向け撮像もしくはデータを収録し、脳血流シンチグラムを得る。必要に応じて局所脳血流量を求める。投与量は、年齢や体重により適宜増減する。
●PET検査用放射性医薬品「FDGスキャン注」
PET検査は、短半減期の放射性医薬品を使用するため、以前は自家製造するためのサイクロトロンや放射性医薬品合成設備等に多額の費用が必要であった。同社は、FDG‐PET検査の普及ニーズに合わせ、「FDGスキャン注」の販売名で、放射性医薬品として製造販売承認を取得。PET検査用放射性医薬品の製造拠点(PETラボ)で、PET検査に使用される放射性医薬を製造し、国内の医療現場でより幅広くFDG‐PET検査が実施できるようになった。今後は、北陸地域での安定供給体制を強化するため、富山県にPETラボの追加開設が決定している。