日本成人病予防会&JA岐阜厚生連/胃がん検診促進目指す経鼻内視鏡搭載検診車納車式
日本成人病予防会と岐阜県厚生農業協同組合連合会(JA岐阜厚生連)は、1月24日にJA会館駐車場(岐阜市)で「経鼻内視鏡検診車納車式」を行った。
同検診車は、日本宝くじ協会の補助を受けて導入し、JA岐阜厚生連が管理運営を担当する。岐北厚生病院(山県市)に配備され、市町村検診を行う内視鏡搭載巡回検診車として平成29年度より使用予定である。
胃の内視鏡検査が集団検診に推奨されたことに伴い巡回検診の推進を図るべく導入された同車両での検診により、胃がん検診の受診率・精度の向上、さらには胃がんの早期発見・早期治療を目指す。
検診車内には、富士フイルム製の経鼻内視鏡を23本装備し、岐北厚生病院の医師と検診チームが巡回先で胃カメラ検査を実施する。
納車式では、日本成人病予防会岐阜県支部の平田勝美支部長が、「現在、国民死亡率第一位のがんを含めた生活習慣病対策の推進を図っている。この経鼻内視鏡検診車の稼働はこれらの対策の一翼を担う新たな取り組みである」と挨拶した。
JA岐阜厚生連経営管理委員会会長の堀尾茂之氏は、「受診率の向上、診断精度の向上により、早期発見に大きく寄与すると考えている。県や市町村、病院間の連携を強化して、医療に取り組む」と述べた。
また、岐北厚生病院の齋藤公志郎病院長は、「市町村の対策型胃がん検診でも病院等で内視鏡検査ができるようになったが、来院が難しい山間部在住者や高齢者のために内視鏡検診車を開発した。これを活用し、岐阜県民のがんを早期発見したい」と語った。
続いて、来賓を代表して岐阜大学の清水雅仁教授により祝辞が述べられるなどして納車式が終了。その後は、検診車の内覧会が行われ、実際に内視鏡を動かしながら見学者へ検診の実施方法が説明された。