保健医療福祉情報システム工業会/創立30周年記念講演会・賀詞交換会を開催(25.2.21)
一般社団法人保健医療福祉情報システム工業会(以下、JAHIS)は、1月22日、東京會舘(東京・千代田区)で、昨年4月に迎えた創立30周年を記念し、特別講演会と賀詞交換会を行った。
第1部の冒頭、総務会長の下山赤城氏は、「1994年の発足当初172社だった会員が現在386社に増えた。この30年で大きく変化した情報化社会を鑑み、これからも情報のインフラ整備を進め、国民の健康で明るい社会に寄与していきたい」と挨拶。続いて、運営会議議長の岩津聖二氏が、各部門・部会の取り組み状況と今後の展開を報告。特に今年度の記念事業として、子供向け絵本『ぐるぐるデータのおくりもの』を制作したことを挙げ、JAHISが目指す未来のヘルスケアが子供にも伝わる内容になっていることを紹介した。
特別講演では、東京疲労・睡眠クリニック院長の梶本修身氏が「すべての疲労は脳が原因」を演題に講演。日本の疲労研究は約30年前の慢性疲労症候群を端緒とし、同氏はこれまで医学的見地から疲労を数値化、細胞を錆びさせる活性酸素と抗疲労成分の研究について述べた。
第2部では、今年度より会長の長堀 泉氏(富士通Japan)が登壇。「自分の情報が他人のために役立つデータ循環型社会を目指す」と述べ、「今後も経産省やデジタル庁、厚労省等と連携し、全国医療情報プラットフォーム構築やサイバーセキュリティ対策、データベース改革を通じて医療DXの推進に努める」とした。
なお、来賓として厚生労働省医政局参事官の田中彰子氏、日本医療情報学会代表理事の小笠原克彦氏らが来場。田中氏は「今年度中には電子カルテ情報共有サービスのモデル事業が開始される。国民へのサービス還元にJAHIS会員ら産業界の技術的貢献がある」と祝辞を述べた。