GEヘルスケア・ジャパン/セラノスティクス医療啓発と普及目指しセミナー開催(24.10.21)
GEヘルスケア・ジャパンは9月20日、Web上でメディアセミナー「がん治療の新たな展望-セラノスティクスの新たな展望と課題」を開催した。
セラノスティクス(Theranostics)とは、治療(Therapy)と診断(Di-agnostics)を組み合わせた医療技術であり、放射線を使った薬剤で病気を診断しながら、別の放射線を用いた薬を投与する治療を指す。
同社執行役員の松葉香子氏はセミナー冒頭で「日本では世界の先進国と比べてセラノスティクスの普及が進んでいない。がんの領域だけでなく、認知症や循環器疾患にも同技術が活用されており、セラノスティクス普及に向けて日本で何ができるのか、国内への啓発活動も含めて考えていきたい」と挨拶した。
同セミナーは3回に分けて開催の予定であり、その第1回目となる今回のセミナーでは「注目が集まるセラノスティクスとは?」と題し、診断と治療を融合させたセラノスティクスの概要と、今後のマーケット需要と国内外の方向性、患者に対する同技術の利益・不利益について担当者からの説明が行われた。
アカデミック部の岩崎真梨子氏は「セラノスティクスに関して2015年頃から論文数の増加など、研究が加速している。海外では治療法の承認やガイドラインの作成が進められ、内分泌腫瘍や前立腺がんに対する治療が進められている」と海外の動きを紹介。今後、国際的な市場規模は9000億円から5兆円を超える規模に成長することが見込まれると説明し、国内でも同技術が保険適用され、前立腺がんに対する治療への利用が進むと述べた。
なお、セラノスティクスに対するメディアセミナーは10月30日にWeb上で第2回目を、11月7日~9日に開催される第64回日本核医学会学術総会で第3回目のセミナーを開催する予定である。
3回開催予定のセミナーでは、1回目と2回目がWebでの開催となる。