バリアン メディカル システムズ/自治医大での即時適応放射線治療に関する初症例を紹介(24.8.15)
バリアン メディカル システムズは7月31日、銀座松竹スクエア(東京・中央区)でプレスセミナー「HyperSightイメージングソリューション搭載の『即時適応放射線治療ソリューションETHOS Therapy』の運用を開始」を開催した。
はじめに、同社代表取締役の渡邉隆史氏が同社の放射線治療ソリューションの現況と展望について講演。渡邉氏は「Siemens Healthineersとの統合により、予防&早期発見、診断、治療モニタリングからフォローアップまで、がん治療をトータルでサポートする幅広い領域をカバーできる企業となった。今回、ETHOS Therapyに搭載されたHyperSightイメージングソリューションの有用性を、アジア・パシフィック地域で初導入した自治医科大学医学部附属病院の白井先生、根本技師長にご紹介いただきたい」と挨拶。
次いで、白井克幸氏(自治医科大学附属病院 放射線治療部 部長/教授)と根本幹央氏(同部 技師長)が「ETHOS Therapyが変える新たな放射線治療」と題して同ソリューションの初期臨床経験について講演した。
この中で白井氏は、「IMRTなどの高精度放射線治療をする際、治療対象の大きさが変わってしまう膀胱などの臓器への対応が難しかったが、それを打破するのが即時適応放射線治療である。『ETHOS Therapy』ではAI等を用いて輪郭描画、照射範囲の調整ができるようになった」と述べ、7月23日に同治療法による初症例の内容にを説明。HyperSightイメージングの性能にも触れ、その高画質性を高く評価した。
根本氏は、実際の治療現場における即時適応放射線治療の実際について説明。「ETHOS Therapy」について、「より精度の高い照射位置再現、高スループット、治療効果向上、正常臓器への副作用低減が今後期待される」と高い期待感を示した。