ニプロ/働き方改革や安全の向上、看護業務の効率化を支援するシステムをアピール
総合医療ネットワークを推進するニプロは、国際モダンホスピタルショウ2024において医療機器データ通信サポートシステム「HN LINE」の出展をメインにブースを構え、働き方改革や安全の向上、看護業務の効率化を支援する姿勢をアピールした。
●病院内に点在する医療機器情報を速やかに、かつ正確に共有可能な「HN LINE」
医療機器データ通信サポートシステム「HN LINE」は「バイタル管理」「輸液管理」「心拍・心電計連続見守り」によって、日常業務で医療機器に取り込まれた情報を院内の各端末に速やかに、かつ正確に共有できる医療機器データ通信サポートシステムである。
バイタル管理では、予めスタッフIDによる認証を終えたスマートフォンなどの端末から「HN LINE」アプリを利用して患者IDを認証し、あとは通常通りにバイタルを測定。測定結果はBluetooth無線通信を利用してリアルタイム送信され、自動的に端末に共有、さらに電子カルテに反映される。連携可能項目は血圧、体温、血糖、SpO2、呼吸数、脈拍など。使用できる製品は同社の医用電子血圧計「NMBP」や非接触体温計「NT-100B」、電子体温計「NSM-1BLE」、マシモSETフィンガーパルスオキシメータ「マティサット」などである。
「輸液管理」では、患者への輸液状態において「ポンプが」「どこで」「どういう状態か」を、スマートフォンなどの端末からリアルタイムで知ることができる。離れた場所でもポンプの動作状況を確認でき、またアラーム監視機能やオーダー照合機能、実施記録の電子カルテへの送信機能なども組み込んでいる。
「心拍・心電計連続見守り」では、「だれが」「どういう状態か」を、スマートフォンなどの端末からリアルタイムで知ることができる機能。Bluetooth無線通信を利用して患者の心拍データがリアルタイム送信され、また心拍のしきい値を超えるとアラートが発報されるとともに心電データの送信モードに自動的に切り替わる。これにより夜間の患者の見守りと迅速な対応が可能となり、患者のQOL向上に貢献する。
さらに「HN LINE」ではPOCT(point of care testing)を用いた病棟での血糖管理システムも利用可能。患者の血糖値を測定し、POCT対応機器のニプロケアファストプロで測定された結果を自動取り込みすると、専用ソフトでの精度管理や電子カルテとのデータ連携を行うことができる。
医療機器データ通信サポートシステム「HN LINE」
ブースでは「HN LINE」の他に、総合医療ネットワークとして「Heart Line」と「げんきノート」をパネル展示で紹介。なお、現地のスタッフは「医療機器とICTなどの技術を活用して、総合医療機器メーカーのニプロだからこそできるネットワークのサービスを、今後も医療現場へ提供していく」と語っていた。