シーメンスヘルスケア&バリアン メディカル システムズ/We pio neer breakthroughs in healthcare. For everyone. Everywhere. Sustai nably.
https://www.siemens-healthineers.com/jp シーメンスヘルスケア
https://www.varian.com/jaバリアン メディカル システムズ
シーメンスヘルスケアとバリアン メディカル システムズは、昨年よりさらに一体化した共同ブースで出展した。シーメンスは「We pio neer breakthroughs in healthcare. For everyone. Everywhere. Sustai nably. ヘルスケアを、その先へ。すべての人々へ。」というテーマの、最新の医療機器やソリューションを展示。バリアン メディカル システムズは、「Comprehensive Cancer Care:包括的ながん医療へのアプローチ」をさらに一歩前進させたソリューションOne Healthineers Ecosystem を提案した。
●【新製品】デュアルソースCT「SOMATOM Pro.Puls」
CTブースでは、2月に発売されたばかりの“AIと共に歩む第5世代でデュアルソースCT”である「SOMATOM Pro.Puls(ゾマトム プロプラス)」を出展した。従来のデュアルソースCTに比べてコンパクトながら、3Dカメラをガントリ内に設置、赤外線とRGBカメラの2眼で被検者の体形などを把握して的確なポジショニングを自動で実施することができる。また、シーメンスのデュアルソースCTとして初めてタブレットを搭載。操作性が大幅に向上している他、タブレットには一般のiPad端末を使用。従来の専用端末と異なり、様々なアプリを搭載しやすいなど、汎用性の高いモデルとなっている
CT本体も、デュアルソースCTならではの高い時間分解能を有し、どんなハートレートの被検者でもβブロッカーフリーで撮影することができる。
AI技術を用いて開発された全自動撮影システム「myExam Companion」をデュアルソース CTとして初めて搭載。性別、身長、年齢などに加え、心拍数や息止め可能時間など、CT検査に必要な個々のデータを組み合わせて、必要な検査内容を自動で作成するだけでなく、検査を受ける方固有のスキャンパラメーターを自動で調整することで、撮影前の準備時間の短縮や撮り直しの低減に貢献する。また、検査目的に応じて撮影後の高度な画像処理が必要とされる場合も、「myExam Companion」が自動でプロトコル選択と画像処理を行うため、撮影後の画像処理時間の短縮が可能である。
デュアルソースCT「SOMATOM Pro.Puls」
●【新製品】3T MRI「MAGNETOM Cima.X」
MRIのブースでは、2024年に発売を開始した、脳神経領域の研究用ニーズに応える最新の3T MRI「MAGNETOM Cima.X(マグネトム シーマエックス)」を展示した。同装置は、最大傾斜磁場強度が200mT/mを実現する強力な傾斜磁場コイルにより、特に拡散強調画像において、より微細な構造を高いコントラストで描出することができる。
MRIの信号を受信するコイルも一新し、同社のBioMatrixテクノロジー技術により、非常に軽量かつフレキシブルな機能を搭載したものになっている。
同コイルにはセンサ機能を多数搭載しており、寝台には呼吸の動きを把握するセンサを内蔵し、被検者が寝台に乗るだけで呼吸に合わせた撮影が可能である。他にも、ボディコイルの中に心拍を感知するセンサを内蔵。従来のように心拍を把握するための電極を被検者に着けるようなこともなく容易に心拍同期撮影ができる。
また、同MRIには、Deep Learningを用いた画像再構成技術「Deep Resolve」を搭載。同技術には、高速化しながら撮影できる「Deep Resolve Boost」と、撮影時間を延ばすことなく空間分解能を向上することができる「Deep Resolve Shrap」があり、両者を併せて使用することも可能であり、高速撮影しながら空間分解能を向上させることも可能となっている。
3T MRI「MAGNETOM Cima.X」
●【新製品】マンモグラフィ「MAMMOMAT B.brilliant」
マンモグラフィでは、3月に発売されたばかりの新製品マンモグラフィ「MAMMOMAT B.brilliant(マンモマート ビーブリリアント)」を出展。“もう悩まないで精度の高い診断を迅速に”をコンセプトに開発を行われた製品である。
日本人を含めたアジア人はデンブレスト(高濃度乳腺)で乳がんが見つかりにくく、乳がん検診等で問題となっているが、2024年の診療報酬改定でトモシンセシス検査が保険収載され、乳房をスライス画像で診断することでがんの発見率向上が期待されている。シーメンス製のマンモグラフィによるトモシンセシス撮影では、最大50度の振り角を採用しているが、その分撮影時間が長くなるという問題があった。「MAMMOMAT B.brilliant」では、従来機種で約25秒かかっていた撮影時間を約5秒に短縮。高速撮影に伴うブレ等は、同社製CTにも搭載されている「Flying Focal Spot テクノロジー」をマンモグラフィのトモシンセシスに採用することで、高速撮影と高解像度な画像提供を実現している。
マンモグラフィ「MAMMOMAT B.brilliant」
●【新製品】外科用モバイルCアーム「CIARTIC Move」
2024年3月に発売された外科用モバイルCアームの新製品「CIARTIC Move(シアティック ムーブ)」を出展した。同装置はリモコンで操作することができるほか、リモコン上に最大3つのポジションを装置に記憶させることができ、リモコン上のボタンを操作するのみで記憶したポジションにCアームが自動で動かすことが可能である。この機能により、Cアームの操作を正確に行い、かつ操作時間の短縮に貢献する。また、非力なスタッフでも簡単に装置本体を動かせるパワーアシスト機能も搭載しており、装置移動のための身体的負荷を軽減している。
外科用モバイルCアーム「CIARTIC Move」
●【新製品】イメージングソリューション「HyperSight」
バリアン メディカル システムズは「Halcyon(ハルシオン)」の実機を展示。2023年6月に薬機法承認されたイメージングソリューション「HyperSight(ハイパーサイト)」を紹介した。同ソリューションは、従来の検査時間を17秒から6秒に短縮。被検者の息止めによる検査がより容易になり、画像誘導放射線治療(IGRT)や適応放射線治療(Adaptive Radiation Therapy)における治療精度の向上を実現している。
また、同社ブースでは、放射線治療計画装置「Eclipse(エクリプス)」の最新バージョンであるバージョン18.0を出展。シーメンス製であるAI技術を搭載した放射線治療計画用ソリューション「AI-Rad Companion Organs RT」と連携することで、AI技術を活用したコンツーリング支援を実現している。
「HyperSight」を搭載した放射線治療装置「Halcyon」
●【新製品】超音波診断装置「ACUSON Origin」
超音波診断装置では、AI機能を搭載した最新の超音波診断装置「ACUSON Origin(アキュソン オリジン)」を発表した。
同装置は、リアルタイムに心臓構造を認識する「AI Assist」機能を搭載。同機能は、経胸壁心エコー検査向けに新たに開発したAIによる検査補助機能であり、リアルタイムに心臓構造を認識、検査に最適な位置へカラードプラROIおよびドプラゲート(パルス・連続波)を自動で配置することにより、検査の効率化を実現する。
他のAI機能としては、4 つの心腔の自動輪郭作成と心機能の定量化を実現する「2D HeartAI/4D HeartAI」機能を搭載。「2D HeartAI」は2D画像において、AIが4つの心腔の輪郭を自動でトレース。心エコー検査において心筋の局所的な壁運動を評価する2Dストレイン解析にも対応し、AIが自動で解析を行う。「4D HeartAI」は、4D経胸壁心エコーでは 4つの心腔全て、4D経食道心エコーでは両心室の4D自動輪郭を作成し、最大5心拍の解析が可能である。
「AI Measure」は、短時間で正確な心臓超音波測定に貢献する機能である。心室のサイズや心壁の厚さだけでなく、心臓の弁機能や血流の動態の測定に必要な血流速度など、約120項目の計測を実行。2D、Mモード、ドプラ(パルス・連続波・組織ドプラを含む)の計測を自動化し、心機能の評価をサポートする。
また、同装置は人間工学に基づいて設計された操作パネルや、AIによる各アシスト機能を立ち上げる「AIボタン」、コンパクトで軽量な本体など、本体の操作性・設置性が向上した装置となっている。
この他、ITEM初出展となる「ACUSON Sequoia」も併せて展示された。
超音波診断装置「ACUSON Origin」