日本放射線腫瘍学会第36回学術大会レポート(2023.12.15)
■JASTR02023─展示会場にも多くの関係者が集う
11月30~12月2日、日本放射線腫瘍学会(パシフィコ横浜ノース)に合わせ、展示会も開催され、多くの関係者を集めた。以下に、小誌が注目する企業を紹介する。
ビードットメディカルでは陽子線治療装置の模擬装置が展示された。同社の古川氏によれば、「数年後の実用化」を目指して準備が進んでいるという。コンパクトなサイズで、「テニスコートほどの広さ」があれば治療室も含めて装置を収めることができるという。バリアン メディカル システムズとシーメンス・ヘルスケアは共同で出展し、バリアンの治療装置とシーメンスのMRIを並列展示。バリアンのHALCYONはボタン操作ひとつで寝台の高さや奥行きの調節が可能になる点をアピールしていた。寝台にはモニタ用の小型レンズが設置されるフォルムなどが目を引いた。日立製作所は線形加速器OXRAYを紹介。ガントリ部分の回転のみならず装置本体が回転することにより、患部への照射をより的確に行うと共に、正常部位を可能な限り回避する装置である点を強調していた。エレクタは実機展示こそなかったものの、HarmonyやUnityなどの最新装置をタッチパネル方式で解説。キヤノンメディカルシステムズとの二人三脚で、来場者の関心を集めていた。ソフトウェア関連では、レイサーチ・ジャパンが、治療計画システム「Ray Station」をはじめ幅広く同社のシステムを案内していた。全般的に、各ブースには外国人の姿が多く見受けられ、英語による質問とその説明が活発に行われていた。