エレクタ/栃木県立がんセンターにおいて世界初 Elekta Harmony によるオンライン ART を実施(2023.11.27)
エレクタ(本社:東京都港区 )は、栃木県立がんセンター(栃木県宇都宮市)において、高精度放射線治療装置 Elekta Harmony リニアックシステムでは世界初となる即時適応放射線治療 (Adaptive Radiation Therapy)(以下、オンライン ART)が 11 月 14 日に開始された。
オンライン ART は、専用のリニアックを用いることで実施可能な放射線治療の手法である。オンライン ART により、腸管ガスの有無や、がんの形状変化といった治療当日の状況に治療計画を合わせることができることから、健常組織への照射を低減し、線量をより標的に集中できることが期待されている。今回の治療は 70 代(女性)の子宮頸がんに対して、全骨盤への 3 次元原体照射にて実施された。治療当日に直腸内のガスの有無により放射線を照射する標的部位に変動が見られたことから、オンライン ART による治療が選択された。栃木県立がんセンターでは、Elekta Harmony の特徴である短時間での高精度な照射と、放射線治療計画プログラム Monaco (モナコ)の組み合わせで、よりスループットの高いオンライン ART を実現している。
Elekta Harmony による世界初オンライン ART 治療を実施した栃木県立がんセンター 放射線治療科 科長 井上浩一氏は次のように述べている。「Elekta Harmony を導入して以来、妥当性を検証してきました。臓器の体内移動が大きく、日々CBCT で評価していましたが、同日は臓器移動がいつも以上に大きく、オンライン ART が妥当と判断し実施しました。このような治療寝台上で短時間での線量評価および ART の判断が必要な場面は日常的にあると考えられ、今後も引き続き積極的に取り組んでいきたいと思います。」
問い合わせ=エレクタ マーケティング部
TEL: 03-6722-3808