2002年度 月刊新医療10月号論文サマリー(和文)
マルチスライスCTの新しい展望
福田国彦
東京慈恵会医科大学 放射線医学講座
16列マルチスライスCTが臨床利用され始めた。従来の4列CTとの比較における16列CTの特徴について述べる。また、16列CTの出現に伴うCTの新たな適応について、特に心臓領域を強調して述べる。
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マルチスライスCTによる呼吸器画像診断
森谷浩史
福島県立大学医学部附属病院放射線科
MSCTは高速・高精細の点で過去のCTの機能を凌駕している。呼吸器臨床においては、全肺の等方ボクセルデータを容易に取得できるため、より薄い条件の撮影が一般化するものと思われる。
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脳神経領域におけるMDCTの現状
佐々木真理
岩手医科大学放射線科
神経系におけるMDCTの臨床的意義は冷静かつ客観的に判断する必要がある。急性期脳塞栓症における画質の重要性やCT灌流画像の被曝量の高さは再認識されるべきで、それらの解決には更なる技術革新が必要である。
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マルチスライスCTによる胸部造影検査
関口隆三
国立がんセンター東病院放射線部
マルチスライスCTを用いた胸部造影検査において、生理食塩水のボーラス追加注入により、造影剤量の軽減、主要血管系の造影能の向上、静脈周囲のアーチファクト軽減効果が得られる。Dual Power Injectorの登場により、本法が胸部造影CT法の標準となるのかも知れない。
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CTコロノグラフィの最新動向
白神伸之
国家公務員共済組合連合会立川病院放射線科
4チャンネルで登場したMDCTはチャンネル数の増加と、より薄い検出器が搭載され、さらに時間、空間分解能が向上した。これらのMDCT装置を用いることにより大腸表面型病変の描出、診断も可能になる。
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マルチCT利用による肺がん検診
森 清志
栃木県立がんセンター呼吸器科
肺癌CT検診はマルチスライスCTを用い低線量で薄いスライス厚へ移行し、再構成スライス画像も薄くなる。空間分解能の向上により高画質な画像が得られる。これらの多くのボリュームデーターの解析に適したコンピュータ支援診断の開発が急がれる。
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4次元CT装置の開発とこれからの展開
遠藤真広
放射線医学総合研究所医学物理部
4次元CT装置とは、連続回転するコーンビームX線を用いて、ダイナミック・ボリュームデータ(4次元データ)を取得するCT装置である。本稿では4次元CT装置の開発の現状と今後の展開について概説する。
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コーンビームCT開発の現状
中川 徹
日立製作所日立健康管理センタ
コーンビームCTはFPDを用いる高画質化、大視野化の進展により、術前の治療計画、IVRや術中のリアルタイム3次元評価、術後の治療効果評価など広範囲な分野で3次元画像診断の新しい価値の創出が期待される。
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デジタル消化管X線造影検査
飯沼 元
国立がんセンター中央病院放射線診断部
透視可能なflat panel detectorを用いたdigital radiographyの臨床評価を開始した。FPD―DRにより本格的なデジタル消化管造影検査への道が拓かれ、コンパクトな形状により画期的な省スペース化と操作性が向上し、新しい診断法の確立が大きく期待される。
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一般撮影検査システムの使用経験
木下順一
京都大学医学部附属病院放射線部
当院は2000年1月FPDとRISを導入することにより、新しい一般撮影領域のデジタルシステムを構築した。本システムは個々の機能をRIS が統合管理することにより優れた検査支援環境を備え、かつ高スループットを獲得したデジタルX線撮影検査システムである。
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FPD一般撮影システムの使用経験
岸本健治
大阪市立大学医学部附属病院中央放射線部
フラットパネルディテクタを搭載した臥位用ブッキー撮影システムが当院に導入された。その使用経験を技師の視点から述べる。また、現在日本国内で販売されている一般撮影系のFPD装置の紹介を行い、今後のFPD装置への期待を述べる。
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INNOVA2000の使用経験
海老原良幸
大阪警察病院放射線技術科
フラットパネルディテクタシステム(以下、FPD)のINNOVA2000は、I.I.管装置に比べ有用性の高い画像が得られ、被曝線量低減になる。今後FPDは、血管撮影領域において有用性の高い画像を期待できる。
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FPDマンモグラフィの使用経験
小林宏之
日本医科大学附属病院放射線科
フラットパネルディテクター(FPD)を用いたマンモグラフィの有用性について述べた。ディジタルマンモグラフィシステムは技術革新が目覚ましく、安定した高画質が可能となっている。しかし、価格面における問題が、普及の支障となっている。
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