愛媛大学&GEヘルスケア・ジャパン/ 乳がんのMRI高精度診断に向けた産学の研究成果を発表
愛媛大学とGEヘルスケア・ジャパン(以下、GE社)は、2022年12月6日、愛媛大学(東温市)で、2021年から開始した“人工知能(AI)を用いたMRIによる乳腺病変の良悪性鑑別の精度向上に向けた共同研究”の初期検討結果について共同記者発表会を行った。
発表会の冒頭、愛媛大学大学院医学系研究科長の山下政克氏が挨拶し、「医療AIの研究には、大きな期待が寄せられている。しかし、医療AI技術の開発は、医学系研究者だけでは難しく、世界に負けないスピードで開発を進めるには、産業界と医学研究者が共同で研究開発を進める必要がある。愛媛大学医学系研究科では今後、産学連携をさらに加速させ、健康寿命の延伸を通じて医療経済にも貢献したい」と述べた。
GE社の執行役員 アカデミック本部長の松葉香子氏の挨拶の後には、愛媛大学大学院医学系研究科放射線医学講座 教授の城戸輝仁氏が登壇し、「画像診断をサポートする技術として、AI技術はとても相性の良い技術である。また、AI技術の活用で、人間にはできない、将来の疾病に関する予測といったことも可能になってきている。人間による画像診断とAI技術を組み合わせることで、これまで以上の高い診断精度が得られるのではないかと期待している」と述べた。
その後、GE 社のHaque Hasnine氏が共同研究概要について、共同研究の背景と成果説明については愛媛大学医学部附属病院放射線部の松田 恵氏と同大学大学院医学系研究科医療情報学講座の松田卓也が講演を行い、GE社のMRIが持つ撮影技術である「Synthetic MRI」の定量値マップを用いたAIによる乳腺腫瘤の良悪性判定法に関する研究成果を発表した。