WorkVision/大病院の人件費を90%削減
2019年7月より社名を東芝ソリューション販売から改称し、クラウド・パッケージを中心としたITソリューションの開発・販売・運用・保守などを手がけるWorkVisionは、「大病院の人件費を90%削減」と謳う「ARTERIA(アルテリア)モバイルシステム」の紹介を中心に、ブースを展開する。ブース自体はARTERIAモバイルシステムのイメージカラーであるオレンジ系で彩り、ブルーやホワイトのカラーが多い他ブースとは一線を画していた。
●病院の“働き方改革”を加速させるARTERIAモバイルシステム
展示製品のハイライトは、事務業務を90%削減すると同時に人件費を90%削減し、さらに患者1万につき1500時間の削減(見込)を果たすという、ARTERIAモバイルシステムのお披露目である。
「ARTERIAモバイルシステム」は、院内文書の電子化、iPad問診機能、そして2021年10月より提供を開始したWeb予約機能を特徴とする。院内文書の電子化は、既存の紙文書をタブレット上に表示し、かつ直接の書き込みやPDF保存を可能として、効率的なペーパレス化を実現。電子サインにも対応する。また、電子カルテと連携させることで転記作業も削減した。忙しい合間に手がふさがっていても、気づいたときに気づいたことを記録できる、音声入力対応のフリーメモを設定したことも、同システムの訴求点である。
一方でiPad問診機能は、患者にも分かりやすく、かつ使いやすい画面表示に仕立てたことがトピック。答えやすい1問1答および1問N答形式、症状・部位をシンプルに示すことができるシェーマ図、電子計算機と同様のレイアウトの数字に触れるだけで体温を容易に入力できる数値入力などを採用する。また、音声読み上げやネットにつないだ多言語表示にも対応。電子カルテとの連携も可能としている。
そして最新の機能であるWeb予約機能は、患者の入力による予約画面と、医療機関側の予約管理画面で構成。患者は空き状況を確認して都合のいい日時に予約ができ、医療機関側は直接の職員対応が省け、合わせてシステム上で複数の診察予約を一括管理できる。電子カルテとの連携も可能とした。この結果、患者の待ち時間の短縮および待合室での長時間滞留の減少が図られ、患者満足度のアップならびに感染症リスクの削減に貢献。さらに、医療機関では来院前予約に関する業務を90%削減でき、加えて従来のスキャン作業・電子カルテ転記作業が省けるというメリットが得られる。
会場では、iPadを使って「ARTERIAモバイルシステム」が体験できるコーナーを設置。現地のスタッフは、「例年以上に来場者が訪れ、“ARTERIAモバイルシステム”を体験していった。質問では、特に“働き方改革”にシステムがどれくらい貢献するかを尋ねる人が多い」とコメントした。
●池上総合病院(東京都大田区)の導入事例をパネル展示
ブースでは、昨年3月に「ARTERIAモバイルシステム」を導入して稼働を開始した医療法人社団松和会 池上総合病院の事例をパネル展示で紹介する。
池上総合病院では、電子カルテを導入しても紙管理から脱却できない状況が続いていた。そこで、院内文書がそのままiPadに表示でき、従来と同様の運用ができる「ARTERIAモバイルシステム」を選択して導入する。成果としては、事務業務の月間622時間の削減や書類管理の効率化およびペーパレス化を実現。また、情報が連携した電子カルテにすぐに反映されるため、効率も上がったという。