富士フイルム/内視鏡洗浄消毒機「ESR-110」を発売
富士フイルムメディカルは、高水準消毒薬の過酢酸製剤「エスサイド消毒液6%」を用いた内視鏡洗浄消毒システムENDOSTREAM の1 本タイプ内視鏡洗浄消毒機「ESR-110」を2021 年8 月24 日に発売した。
内視鏡検査では、スコープを繰り返し使用することから、患者・医療従事者への交差感染を防ぐために安全で効率的なスコープの洗浄消毒システムが求められている。富士フイルムは、2010 年にトップカバーの開閉やスタート操作を足元で操作できる1 本タイプ内視鏡洗浄消毒機、高水準消毒薬の過酢酸製剤「エスサイド消毒液6%」、消毒前の洗浄に使用するアルカリ系洗浄剤「エンドフラッシュ」等を含む内視鏡洗浄消毒システムENDOSTERAM を発売した。
今回発売する一本タイプ内視鏡洗浄消毒機「ESR-110」は、装置前面にLED インジケータ―を配備し、各工程の進捗状況を視認しやすくした。これにより洗浄消毒作業間の放置時間が短縮でき、内視鏡の洗浄消毒の作業効率向上を支援する。「ESR-110」は、トップカバーの開閉やスタート操作などのルーティン操作を、手を使わずに足元の操作のみで行うことができる。スイッチ類など手で触れる部分をメインパネルに集中させ、手で触れる部分と触れない部分を区別したゾーン別設計に配慮している。また、過酢酸製剤「エスサイド消毒液6%」は装置で希釈した実用液を20℃に加温して使用するが、冬場の朝など室温が20℃を下回るときなどは、実用液の加温待ち時間が生じることがある。「ESR-110」には、使用開始日時に合わせて予約できる「温調タイマー」が搭載されているため、このような温度調整に必要な待ち時間を減らすことができる。
主な特長
(1) 各工程の進捗状況を離れた場所からでも視認できる「LED インジケータ―」
内視鏡検査数の多い施設では複数の洗浄消毒機を並行稼働させるとともに、次の検査に使用する内視鏡を短時間で洗浄消毒する必要がある。洗浄・消毒・すすぎの標準工程を従来機の17 分から16 分に短縮させるとともに※1、洗浄消毒完了後の取り出し作業等、スタッフのアクションが必要なタイミングを装置前面に配備したLED インジケータ―で知らせ、効率的な洗浄消毒作業をサポートする。
※1 当社給水条件での測定。施設の給水圧・給水量により工程時間は変わる。
(2) 加温時間を待たずに消毒工程を行える「温調タイマー」
過酢酸製剤「エスサイド消毒液6%」は装置で20 倍に希釈した実用液を20℃に加温して使用する。冬場の朝などは室温が20℃を下回り、実用液の加温待ち時間が生じることがある。このようなロスタイムを低減するため、開始日時に合わせて予約できる「温調タイマー」を搭載した。なお、過酢酸製剤「エスサイド消毒液6%」は従来機と同じ750ml×2 のカセットボトルを使用できる。
(3) 内視鏡の入れ易さ、取り出し易さを追求した洗浄槽
長尺で複雑な構造の内視鏡スコープは、洗浄消毒機へのセッティングや洗浄消毒後の取り出し時に苦慮する場合があった。「ESR-110」は、従来機同等の外形寸法を維持したまま、洗浄槽の材質・レイアウトを見直すことで、セッティングと取り出しがし易い洗浄槽を実現した。
(4) 充実した洗浄消毒履歴管理機能
内視鏡を適切に洗浄消毒した履歴を管理するため、洗浄消毒履歴情報が重要となる。ESR-110 は、PCにインストールして使用できる洗浄消毒履歴管理ソフトを標準搭載し、12000 件の洗浄履歴を保存できる。さらに、富士フイルム製の内視鏡情報管理システム「NEXUS(ネクサス)」を使用することで、RFID/バーコードリーダーで洗浄消毒の履歴がない内視鏡を読み込んだ際にメッセージ通知を行い、洗浄消毒履歴のない内視鏡の誤使用を防止できる。
問い合わせ先=富士フイルムメディカル マーケティング部
TEL:03-6419-8033