宿毛市&大井田病院/オンライン診療・服薬指導に関する医療実証事業を開始
高知県幡多地域の宿毛市と特定医療法人長生会 大井田病院は、6月28日、医療実証事業に関する連携協定を締結。同日より12月28日までの半年間、オンライン診療・オンライン服薬指導および地域医療情報ネットワークを活用した「SUKUMOオンライン医療実証事業」を実施すると発表した。
宿毛市長の中平富宏氏は会見で「宿毛市のある幡多保健医療圏は、医師数、病床数共に、全国平均以上の医療提供体制を有しているが、医療機関へのアクセスが困難な市民も多い上、高齢化率も全国平均の約1.5倍となる40%で、在宅高齢者への多剤服用・重複投薬も問題視されている。故に、宿毛市の地域医療においては、医療へのアクセシビリティ向上による治療の継続、医療機関の相互情報共有による多剤服用・重複投薬の低減が最重要課題になっている。今回の実証事業の検証結果をもとに宿毛市の医療ICT化を積極的に推進していく」と語った。
大井田病院 院長の田中公章氏は「地方では医師数の減少や働き方改革の推進に伴い、医療体制の縮小が懸念されている。今回の実証事業を通じて、医療アクセスの向上と医療提供側の効率化を進め、オンライン診療において実績の豊富なメドレーのシステム『CLINICS』とEHR『高知家@ライン はたまるねっと』を利活用することで、医療・介護に困らない地域を目指していく。オンライン医療が今後の超高齢社会と地域医療を救う可能性があると感じている」と同事業への抱負を述べた。
この後、同事業のサポートを行うメドレーの取締役でパシフィックメディカル代表取締役医師の島 佑介氏がオンライン診療に関するデモンストレーションを実施。同社システムの具体的な活用法を紹介した。