日本IVR学会/第50回となる節目の大会を完全Web形式にて開催
日本IVR学会は4月26日、第50回日本IVR学会総会(5月20~22日、Webにて開催)に先立ち、プレスセミナーをオンライン上で開催した。
司会は掛田伸吾氏(弘前大)が務め、まず日本IVR学会について同学会理事長の山門亨一郎氏(兵庫医科大)が説明。その後、山門氏は「IVRを用いた新たながん治療」を演題に講演し、IVRによる最先端のがん治療として塞栓術とRFAおよび凍結療法を紹介し、特に肝がんや腎がん、骨転移等の症例に対する具体的な治療について説明した。さらに山門氏は「肝がんや腎がん、肺転移等では、手術に匹敵する成績も報告されている。IVR学会では、保険適応の拡大を視野に入れながら、IVRによるがん治療の標準化に尽力する」と訴え、IVRによるがん治療普及への理解を求めた。
次いで、第50回日本IVR学会総会 会長の谷川 昇氏(関西医科大)が「働く女性をサポートするIVR」を演題に講演した。講演冒頭、谷川氏はUAE(子宮動脈塞栓術)について説明。まず、UAEの対象となる子宮筋腫についてその概略を述べた後、子宮筋腫に対してUAEを施した症例を紹介した。谷川氏は「手術に対し、UAEは入院期間が短く早期に社会復帰できること、子宮が温存できるというメリットがある」と同治療法の有用性を強調した。
また、谷川氏は第50回日本IVR学会総会の内容について説明。特に、日本産科婦人科学会とのコラボレーションとして、第2回となるJoint Session「両学会にまたがるガイドライン」を5月21日に予定していると発表した。質疑応答では、狩谷秀治氏(関西医大)が加わり、参加者からの質問に回答した。なお、同学会総会は新型コロナウイルス感染症の影響から完全Web開催にすることとし、LIVE配信を5月20~22日に、オンデマンド配信を6月7日~7月5日まで実施するとしている。