富士フイルム/ITメディカルセミナー 2014 in Tokyo
富士フイルムメディカルは、6月28日に「富士フイルムITメディカルセミナー2014 in Tokyo」をコクヨホール(東京・品川区)で開催した。
オープニングプレゼンテーションでは「FUJIFILM医療ITソリューションご紹介」を、森 修倫氏(同社ITソリューション事業本部)が行った。
講演は2部制で、第1部は松村一氏(東京医科大総合情報部部長)が「クラウドの導入背景と今後の活用方法」をテーマに講演。同大では、2014年5月から富士フイルムのPACSクラウドを導入。その背景には、臨床医からの「長期保存画像をシームレスに使いたい」との要望や震災時でのバックアップの対応の必要性があったためだという。インターネットではなく専用回線を使用することで安全面をクリア、院内保管とクラウド化の両方を行ったという。
第2部は「ICTにより医療・介護の多職種間連携基盤を強化する」をテーマに、2名が講演した。
東内京一氏(埼玉県和光市保健福祉部部長)は、「地域包括ケアシステムの構築と機能化」について講演し、埼玉病院と和光市が共同で進めているC@RNA Connectを用いた医療介護連携の取り組みを紹介。高齢者の入退院時の情報共有・連携強化の取り組みについて具体的に述べた。
関塚永一氏(国立病院機構埼玉病院院長)は、「急性期病院における地域包括ケアへの心得と紹介率・逆紹介率アップ策」の中で、C@RNA Connect利用の利便性を次のように述べた。「2005年からスタートした医療連携システムでは、インターネットを使ってCT・MRI検査や外来検診を予約でき、検査結果を参照できる。現在では院内のほぼ全ての検査が予約できる。その結果、紹介率72%、逆紹介率116%の成果につながった」とし、今後一層ICT連携を強めていくことを示唆した。