メディカル・データ・ビジョン/診療可視化システム「MDV MUST」をリリース
メディカル・データ・ビジョン(東京都千代田区)は、過去の診療実績を可視化するシステム「MDV MUST」を開発、12月8日にサービスを開始した。同システムの「患者ヒストリー」機能で患者情報を一覧できるようにして、医師が患者の病名や過去の投薬履歴を確認した上で、疾病に対する医学的な「管理」や療養上の「指導」を可能にするほか、必要な検査を漏れなく実施することができる。また、薬剤を長期投与できる患者をリスト化することを通じて通院患者の受診サイクルを調整し、外来の混雑を緩和することなどにより医療機関の効率的な運営につなげることができる。
MDV MUSTは、小規模病院や診療所を対象にしたシステム。紙カルテを使用していると、医師が前回投薬した薬剤を把握するのに時間を要したり、計画的な医学管理をするために患者情報を事前に準備しておく必要があったりする。そこで、MDV MUSTは医療機関が、市町村や健康保険組合といった保険者に請求する医療報酬の明細データ、いわゆるレセプトデータを活用して、患者情報の一覧を作成する。この一覧を一目見れば、その患者の過去の受診日や検査の内容のほか、投薬履歴なども容易に把握できるようになる。
■MDV MUSTには、「アラートチェック」「経営状況確認」の機能も付帯
MDV MUSTには「患者ヒストリー」機能のほかに、「アラートチェック」「経営状況確認」、それぞれの機能がある。
「アラートチェック」機能では、患者が注意をするべき感染症情報をチェックすることができるほか、院内死亡患者もリスト化できるため、死亡事例が起きた時には医療事故調査制度で報告しなくてはならない「予期しない死亡」かどうかの確認に役立てることができる。
また、「経営状況確認」機能では、診療をシミュレーションすることが可能になるため、それを通院患者の受診サイクルの調整に役立てて外来の混雑を回避するなどして、診療時間を効率的に運用することも可能になる。このほか、事務職員の働き方改革も実現できる。事務職員は月末・月初のレセプト点検業務に多くの時間を割いているが、MDV MUSTがあれば、この点検を日々の業務にすることができるので残業時間も減らせる。
問い合わせ先=メディカル・データ・ビジョン 広報部
TEL:03-5283-6911 MAIL:pr@mdv.co.jp