がん検診50%推進全国大会
厚生労働省、がん対策推進企業等連絡本部は、10月4日に六本木ヒルズ大屋根プラザ(東京・港区)で、がんに関する正しい知識やがん検診の重要性を啓発するためのイベント「平成26年度がん検診50%推進全国大会」を開催した。
同省健康局局長新村和哉氏は、厚生労働大臣塩崎恭久氏の挨拶を代読。「がんへの関心を深め、多くの人に検診を受けてもらえるよう、10月をがん検診受診率50%達成に向けた集中キャンペーン月間としている。がん検診を全く受けたことのない人や、継続して受けていない人にとってこの大会ががん検診を受け継続するきっかけになれば幸いである」と述べた。
続いて「平成26年度がん検診50%に向けた体験談コンテスト」授賞式では、最優秀賞受賞者の河野ひさ江さんへの表彰と、本人による作品朗読が行われた。
中川恵一氏(東大)は、「がんに関するミニ講座」でがんに関する基礎知識を紹介し、「ちょっとした知識を得て正しい生活をすれば、がんになる危険はかなり減る。とはいえ危険は残るので検診は必要。がんについてよく言われることには誤解が多い。例えば、がんは痛い病気と思われているが、実は末期にならないと症状は出ない。がんは症状の出ない早期のうちに見つければ、9割は治癒する。だからこそがん検診の受診は重要である」とまとめた。
続いて中川氏と有森裕子氏(厚労省いきいき健康大使)によるトークセッションが行われ、遺伝性のがんは5%程度、がん予防には運動が重要、学校では取り組みが始まっているが大人ががんを学習する機会がない、などが語られた。また、マラソン大会などのイベントを利用して、正しい情報を得る機会を設けてはどうか、といった提案もされた。