フィリップス/Parallel Imaging Symposium
フィリップスは、2014年12月13日、ベルサール八重洲(東京・中央区)にて、Parallel Imaging Symposium「新たな診療を目指したMRIアプローチ」を開催した。
プログラムは代表世話人を務めた中島康雄氏(聖マリアンナ医科大)の開会挨拶に始まり、2部構成による講演が行われた。
第1部では中西光広氏(札幌医科大)が「Ingenia 3.0T/1.5T使用経験」について講演。同氏は、14年1月に更新した同機器の使用感について語り、「今後のさらなる受信コイル、アプリケーションの開発に期待したい」と述べた。続いて天野康雄氏(日本医科大)が「T1、T2mappingで評価する心筋障害~LGEを補い、LGEを超えるか?」を演題に講演を行った。同氏はT1、T2mappingの有用性として「びまん性心筋障害の評価」を挙げ、「心筋障害を定量的に評価することで、LGEを補うことができる。対象や評価基準によっては、LGEを超える可能性が高い」と評した。最後に新本 弘氏(防衛医科大)が「統計学的モデルを用いた前立腺拡散MRI」について講演。その中でガンマ分布を用いた統計学的モデルによる前立腺の拡散MRIの検討結果を報告し、「統計学的モデルにより、拡散データと組織学所見とを関連づけて理解することが可能となる」と結んだ。
第2部では、平井俊範氏(熊本大)が「脳神経領域におけるPADRE tissue enhanced imageとCINEMAの臨床応用」について講演した。PADREの脳神経領域での臨床応用について、「脳アミロイド班を抽出可能である」などの具体例を挙げて説明した。長畑守男雄氏(山形市立病院済生館)は、「脳血管障害の診療におけるMSDE法とtASL法の活用」について講演。「造影MSDE法は、動脈瘤壁の観察により、破裂動脈瘤の破裂点を特定する等の臨床応用ができる」などと説明した。