富士フイルムメディカル/移動型デジタルX線撮影装置に画像処理ソフトウェアを搭載
富士フイルムメディカルは、移動型デジタルX線撮影装置「FUJIFILM DR CALNEO Go(カルネオ ゴー)」をバージョンアップし、画像のコントラストを高めることができる画像処理ソフトウェア「Virtual Grid(バーチャル グリッド)」を、3月1日より搭載可能とした。これにより、回診時にグリッドを使用することなく、高コントラストなX線画像を撮影することができる。
X線撮影では、X線画像の画質低下につながる散乱線を除去し、画像のコントラストを高めるため、一般的に金属製フィルター「グリッド」を使用する。グリッドは、患者や撮影状態により画像ムラが生じやすく、また撮影条件に応じて種類を変える必要がある。そのため、病棟内のベッド、車椅子、救急での撮影においては、グリッドを使用せず、画像のコントラストが低くなることがあった。また、X線撮影を行う放射線技師は、複数枚のグリッドを持ち運ばなければならず、グリッドレスで高コントラストが得られる画像処理技術が求められていた。
富士フイルムは、この課題を解決するために、撮影されたX線画像から散乱線成分を除去する新しい画像処理ソフトウェア「Virtual Grid」を開発。昨年11月から同社のデジタルX線画像診断システム「FUJIFILM DR CALNEO」シリーズに導入している。
今回、「FUJIFILM DR CALNEO C」シリーズ搭載の移動型デジタルX線撮影装置「CALNEO Go」に「Virtual Grid」を搭載したことにより、グリッドを使用しない撮影でも、画像のコントラストを高めることが可能になった。特に回診時のX線撮影においてグリッドを使用しないことで、回診撮影の作業の効率化と線量低減に貢献し、さらにCALNEOシリーズの高画質画像を提供することができる。