ヘルシーエイジング・イノベーションフォーラム
「ヘルシーエイジング・イノベーションフォーラム」が、7月3日に一橋講堂(東京・千代田区)で開催された。主催は弘前大学(研究・イノベーション推進機構/COI研究推進機構)と青森県。
文部科学省と科学技術推進機構は、全国12拠点でセンターオブイノベーション(COI)プログラム(ビジョン主導型の研究開発プログラム)を推進しており、弘前大学COI「認知症・生活習慣病研究とビッグデータ解析の融合による画期的な疾患予兆発見の仕組み構築と予防法の開発」プロジェクトはその1つ。同プロジェクトには、GEヘルスケア・ジャパンがアルゴリズム・ソフトウェア開発で参画している。
同フォーラムでは、「健やかに老いる未来社会」の実現に向けて、健康寿命延伸とQOL・GNH(幸福度)向上を図るため、研究シーズの活用による新産業創出のあり方などが幅広く語られた。
弘前大学長佐藤 敬氏は「青森県は人口減少や健康などの課題を抱えているが、課題が大きいがゆえ、地域との強力な連携の下、その解決を目指し取り組みを進めることに大きな使命を感じている」、青森県知事三村申吾氏は「青森県は日本一の短命県ゆえデータもたくさん持っている。これをきちんと分析できれば、県民が健やかに生きていけるだけでなく、世界人類のためになる」と挨拶。
中路重之氏(弘前大学COI研究推進機構副機構長兼大学院医学研究科長)は、基調講演「ビッグデータで『寿命革命』を!」で同COIの現状を報告。600項目もの大規模住民合同健診「岩木健康増進プロジェクト」を中心に、COI戦略の全体像、実証フィールドの特徴、ビッグデータ解析、社会実装に向けた戦略展開を説明し、「『必ず短命県を脱出する』という強い気持ちが大切。それが『寿命革命』につながる」と語った。