富士通/大規模病院向けWeb型電子カルテ新製品を発表
富士通は、7月13日に同社本社(東京・港区)にて、大規模病院向けの新型電子カルテシステム「HOPE LifeMark-HX」を発表した。
同システムは、300床以上の病院を対象とした同社初のWeb型電子カルテで、オンプレミス型とクラウド型が選択可能なソリューション形態をとる。開発言語を含む全てのシステム構造を一新し、BIツールを標準装備したデータウェアハウスを有している点が製品の主な特長である。
同社は2015年10月にシステムの提供を開始し、18年度までに250施設への販売を計画。なお、当面はオンプレミス型システムのみを販売するが、16年度下期にクラウド型を追加し、2システム併売体制に移行する予定。
発表会では、佐藤秀暢氏(公共・地域営業グループ)が、「富士通のヘルスケア分野の取り組み」について述べた。同氏は「各施設で管理する情報を未来に役立つ情報とするためには、散在するヘルスケア情報活用できる形で集約したICT基盤の整備が必要。当社は現在、同体制の構築を推進中である」とヘルスケア分野の活動を説明。「HOPE LifeMark-HXの開発・発売はその第一ステップであり、今後はクリニック向け電子カルテシステムや介護・健診分野に(基盤整備の)領域を拡大していく」と語った。
続いて中川昌彦氏(ヘルスケアシステム事業本部・医療ソリューション事業部)が、「HOPE LifeMark-HX」の概要について述べた。同氏は新製品の特長として、①使い勝手の向上、②データ利活用の利便性、③システム運用管理の効率性、④クラウドサービスへの展開を挙げ、各項の詳細を解説。最後にヘルスケア活動のビジョンについて「何十年に及ぶ過去情報を含め、各施設にある医療情報を我々がクラウドの形でしっかりと管理し、有用な利活用につなげていきたい」と抱負を語った。